夏のベストフードといえば「そうめん」だ。
そうめん発祥の地は奈良県桜井市三輪。
ここの土地は扇状地にあるために水はけがよく、良質な小麦が取れる土質であるとともに、巻向(まきむく)川と初瀬(はせ)川の激しい流れを利用した水車による製粉ができた。また、奈良盆地特有の冬の寒さも幸いした。気温が低いと塩分を少なくしてそうめんを作ることができ、コシの強い麺になるのだ。さらに冬は晴天の日が多いので、外干しでそうめんを乾燥させることができ、三輪の地はそうめんづくりにとても良い条件がそろっていた。良質な小麦を石で砕き、塩と植物油で練り上げ、軒下につるして保存食にしたのが三輪そうめんの始まりなのである。そうめんの製造は12月から3月までの農閑期に家族全員で取り組まれた。三輪そうめんの名は、江戸時代にお伊勢参りの宿場町として栄えたことを契機に、急速に全国に知れ渡っていく。そして今も三輪ではたくさんのそうめんが製造されている。
夏にはたっぷりのお湯でゆでて、流水で洗い、冷やして食べる「冷やしそうめん」が一番!
三輪は三輪山そのものをご神体とする日本最古の神社大神神社(おおみわじんじゃ)や、国の史跡に指定された古墳が多く残っている歴史深い町だ。そんな三輪を一度訪れ、その景色を思い出しながら1200年の歴史をもつそうめんを食べるとより一層おいしさが増してくれるのだ。
また夏の飲み物と言えば「しそジュース」。
赤しその葉、水、砂糖、鮮やかな赤色に仕上げるためのクエン酸。これだけの材料で見た目が鮮やかな赤色のさわやかな飲み物が出来上がる。
真夏の暑い日、太陽の光に輝く氷がたっぷり入ったルビー色の「しそジュース」を飲むと、夏バテも吹っ飛んでいく。
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