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良寛さんの辞世の歌

Ichiro

形見とて何か残さむ春は花夏ほととぎす秋はもみぢ葉                             
 
(形見としてなにをのこそうか。残すものなど何もないが、春の花、夏のホトトギスの声、秋のもみじの葉を残そう。)
 
 これは、良寛さんの辞世と言われる歌である。
 人間が自然と折り合いをつけて生きることができた時代の美しい歌である。歌を詠まないまでも、このように生きた人はたくさんいただろう。
 しかし、現代では、自然を残すためには、大々的に環境保護活動でもしなければならないだろう。文明開化以来、人々は自然を痛めつけてきた。どうやら、四季というものもあやしくなり、長い夏の後、秋は短く、すぐ冬が来る。
 そういうわけで、簡単に死ぬわけにはゆかない私たちは、どこかで自然と折り合いを付けなければならないだろう。良寛さんの歌のような日本の四季の美しさは、なるべく守ってゆきたいものである。

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