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「怒る(おこる)」と「叱る(しかる)」のちがい

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日本語には、人に強く言うときに使う「怒る(おこる)」と「叱る(しかる)」という言葉があります。
どちらも似ていますが、意味は少しちがいます。
この違いを知っていると、会話や文章で、相手に正しく気持ちを伝えられます。


1. 怒る(おこる)

  • 意味:自分の気分が悪くなって、腹が立つこと。

  • 特徴

    • 自分の感情をそのまま出す。

    • 相手をよくしようという目的はないことが多い。

    • バスが遅れて怒っている。

    • 友だちにうそをつかれて怒った。

    • 渋滞で運転手が怒っている。


2. 叱る(しかる)

  • 意味:人の行動や言葉がよくないときに、直すために注意すること。

  • 特徴

    • 教える人や立場が上の人がよく使う。

    • 必ず相手(目的語)がある。

    • 先生は宿題を忘れた生徒を叱った。

    • 上司は遅刻した部下を叱った。

    • 親はけんかをした子どもを叱った。


 

3. ちがいのまとめ




4. なぜこの違いが大切なのか

「怒る」と「叱る」を間違えて使うと、相手が受け取る意味が変わってしまいます。
たとえば、上司が部下にミスを指摘したとき、本当は「直してほしい」という気持ち(叱る)だったのに、「怒った」と言われると、ただ感情的になったと思われるかもしれません。
反対に、本当に感情を出しているだけなのに「叱った」と言うと、教育的に見えてしまいます。

特にビジネスや学校では、この違いを理解して使い分けることで、誤解や人間関係のトラブルを減らすことができます。


?? まとめ

  • 「怒る」=感情の表れ

  • 「叱る」=相手を直すための注意

    • 【語彙リスト】

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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