生徒さんのレッスンで課題にする曲を検討するとき、
自分も改めてさらい直しています。
その際、今その生徒さんに必要な要素がどこにどれくらいあるか、を洗い出します。
自分自身、その曲を以前弾いた時の整理ではなく、
いまある知見を踏まえて考えたいので、改めて分解をします。
まず、楽譜を読む、どんなふうに弾くかイメージする。
次に、どうやって実現するか?
ヴァイオリンで音を出す動作については、
とにかく準備が大事です。
準備が大事、ということを細かくみると
以下が大切なことだと思います。
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①どんな準備動作が必要か、その全てを書き出せること
②①をどのようにステップ化したり、ひとまとめにすると、効率と安定と表現のバランスがとれるか検討できていること
③②を実行するために、試す時に何を意識するかわかること
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繰り返し楽譜をなぞって、音を出すトレーニングの中で身体が順応していくこともありますが、理想的な練習ではないです。
結果的にできるようになっていても、その道程で考える取り組みがないと、いつまでも独り立ちできません。レッスンではそういった取り組みの成長があるか、を見ています。
練習は、
どうやるとより良くできるか、方法を考えて、
その方法を実行できるようにしたり、
ベターな方法を取捨選択することです。
力を入れっぱなしにすると、
動作は重く、感覚は閉じ、反応は鈍くなります。
力を抜いてあることが、
次の準備を適切なタイミングで行う前提です。
音を出すときに使った力をリリースすること
→どれくらいの力で?
→どのタイミングで?
などなど
一弓ずつ、止まりながら、考えること、
そして速くも弾いてみることが大切です。
実はこの時点で、練習の結果、音楽表現の可能性はほぼ決まっています。
つまずかないようになった後に音の大小やヴィヴラートの調整をすればいいかー、と考えるのは良くありません。
表現は音の出し方、音の作り方であって、
音程やリズム以外の要素も全て、力の出し抜きや呼吸とつながっているからです。
リラックスして、
小さな音でやりたいことができる、
そのあと、
テンポが変えられる、
音のパワーや音量も変えられる、
というのが個人的な最近の練習の流れです。
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