AIの語学教師が増えている今、 それでも私が「人間の語学教師」であり続ける理由、もう少しゆっくり考えてみる ―

Shumo

ここ数年、語学学習にAIを取り入れる人が本当に増えました。
その中で、こんな質問を受けることもあります。

「AIがあるなら、人間の語学教師はもう必要ないのでは?」

私はこの問いを、「取って代わられるかどうか」という視点ではあまり考えていません。
それよりも気になるのは、
学習しているとき、脳の中で何が起きているのかということです。


AIは、語学練習のパートナーとしてとても優秀です

まずは正直にお話しします。
私はAIの語学学習への効果を否定していません。

  • 繰り返し練習できる

  • すぐにフィードバックが得られる

  • 実際に使ってみる機会がある

こうした条件がそろえば、脳の神経回路は少しずつ強化されていきます。
その意味で、AIは語学学習の助けになる存在です。

発音や文型、よく使う表現を練習するには、
AIはとても心強いツールだと思います。
間違えても気まずくならず、プレッシャーが少ないのも大きな利点です。


でも、言語は最終的に「人と使うもの」

一方で、語学は練習だけで完結するものではありません。
言語は、本来人と人をつなぐためのものです。

目の前に人がいて、自分の言葉を聞き、反応してくれる。
その状況になると、多くの人は少し緊張します。

「ちゃんと伝わるかな」
「変な言い方じゃないかな」

そう感じるのは、とても自然なことです。


人間の先生が生む「少しの緊張」は、学習にとって大切です

正直に言うと、
人間の先生のほうが、感情的なプレッシャーは大きいと思います。

誰かに聞かれている、というだけで、
脳は少し目が覚めたような状態になります。

でも、神経可塑性の観点から見ると、
まったく緊張のない学習よりも、少しだけ緊張のある状態のほうが、変化が起こりやすいことが分かっています。

もちろん、怖すぎる環境は逆効果です。
大切なのは、「不安はあるけれど、安全だと感じられる」ことです。


私が授業で大切にしていること

私が語学教師として一番大切にしているのは、
学生さんにプレッシャーをかけることではありません。

緊張を、学習に使える形に整えることです。

たとえば、

  • 話し終わるまで待つ

  • まず意味を受け取ってから、表現を整える

  • 間違えても、否定しない

こうしたやりとりの中で、
学習者の脳は少しずつこう学んでいきます。

「人の前でこの言語を使っても、大丈夫なんだ」

この感覚が育つと、
語学学習はぐっと楽になります。


AIと人間の先生は、役割が違います

私はAIを「競争相手」だとは思っていません。
むしろ、役割が違う存在だと感じています。

  • AI:たくさん練習して、慣れるためのサポート

  • 人間の先生:実際のやりとりの中で、安心して使えるようにする存在

どちらが正しい、どちらが上、という話ではありません。


最後に

語学学習は、速さを競うものではなく、
続けられるかどうかがとても大切だと思います。

もしあなたが、
「正しく話すこと」だけでなく、
「安心して話せるようになりたい」と感じているなら、
クラスで一緒に少しずつ練習していけたら嬉しいです。


?? 本文は語学学習に関する一般的な経験共有であり、医療・法律などの専門的助言を目的としたものではありません。

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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