それ以降の崩壊は、あっという間だった。
ある日、コージにしつこく恋の経緯を聞かれた。
嬉しさに浮かれていた僕は、つい半分自慢気に話してしまった。
だが後になって、コージが彼女の因縁の相手だったことを知る。
そして、僕の軽率さが原因で彼女が泣いていたと聞かされた。
胸が痛んだ。でも、それ以上にどうすることもできなかった。
勉強にも身が入らなくなり、自分がダメになっていくのを実感していた。
塾でのクラス分けではトップクラスにいた僕。
それなのに、彼女と同じ授業を受けたくて振替を繰り返した。
しかし、なぜかタイミングが合わず、
結局一度も彼女と同じクラスにはならなかった。
そんな状況に、だんだん飽きてきた。
彼女にも、勉強にも、塾にも。
そして僕は塾を辞め、勉強をサボり、最後には彼女にも振られた。
振られたとき、納得している自分がいた。
「なんでも一生懸命に頑張るケイスケが好き」
そう言ってくれた彼女が、僕を見限るのは当然だと思った。
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