【どうする?英検対策?】 第4回:何のための英検かを考える-3

bananafish

「趣味の世界へようこそ!大人の英検。」

こんにちは。講師のbananafishです。

ライティングに注目した英検対策レッスン新設に伴い、コラムで英検を取り上げています。
おかげさまで、レッスンもご活用いただき、ありがとうございます!
よりよいライティング添削をすべく精進してまいります。

さて、5~2級を扱ってきた前回までは、どちらかというとお子様の受験を検討している保護者様目線での内容になっていたのではないかと思います。

今回こそ、大学入試に向けて、気合を入れて頑張るぞ!と気合のこもった高校生向けのお話になるかと期待している方も多いかもしれませんが。今回も、大人向けのお話です。

ただ、今回は、お子様の受験に関する大人のお話ではなく、英検に挑戦する大人のための大人のお話です。

準1級・1級といえば、大学受験の外部試験利用を思い描く方も少なくないかもしれませんが、個人的には、

準1級・1級
:学校現場での学習では物足りなさを感じ、より高みを目指したいと感じている段階で目指したい力

であり、

「趣味の世界へようこそ!大人の英検。」

というカテゴリで、学校という教育の現場から離れ、仕事の現場で語学が必要!というわけでもなく、あくまでも趣味の世界でマニアックな英語の世界に挑戦したい大人のための英検という見方をしています。

なぜ、大学入試に活用するための英検でもなく、ビジネスで必要となる英検でもなく、趣味の英検なのか?その辺も含めた見解を準1級・1級の指標に基づきお伝えしていきます。

準1級・1級の指標は、
社会生活で求められる英語を十分に理解し、使用することができる。

出題は、
社会性の高い広い分野、内容、話題を含むテーマであり、
準1級と1級の差は、分野の広さ

出題難易度の目安は、準1級が大学中級程度、1級が大学上級程度

2級までと比較すると、テーマの難易度のほかに、ライティングで要求する内容と、2次試験でのスピーチの内容をクリアしたことによる実力の高さを評価している形となっています。

まずは、高校生が大学受験として活用すべき英検という枠からみていきます。2級と準1級の難易度の差は、かなりあります。

語彙やテーマの専門性の高さや、リスニング、ライティング、スピーキングについても一般的な高校の授業による英語のイメージからは、かなり実践的なものに近いイメージになっていきます。高校3年生で英検準1級に合格しているのであれば、それなりの英語の力を持っていることは確かですし、ある程度の対策をすればMARCHクラスの入試問題にも対応できることは間違いありません。1級であれば、早慶・難関国立クラスの入試問題にも対応できるでしょう。

しかし、準1級・1級に合格する力と、ハイレベル大学入試に合格する力の関係は、2級までとは逆転します。準1級・1級に合格する力をつけるよりも、志望校にターゲットをしぼった入試対策をする方がハードルが低く、つぶしが効くということです。大学入試の外部試験利用はそれなりに拡がっていますがまだまだ制限が多く、一般的な入試対策をする中で、ハイレベル大学に対応する力を伸ばすことの方が、理にかなっています。

高校1年生など早い段階で挑戦し、実力と自信、大学入試にあたっての切り札を手に入れる意義は大いにあると思います。ただ、これはもう、入試を見据えたというよりは、自己啓発的な発想で、趣味の世界だと私は思っています。

チャレンジするのであれば、高校2年生までです。優先すべきは、将来どんな自分になりたいかをなるべく具体的に思い描き目標に向かって進む力、あるいは、将来どんな岐路に立っても選択肢をあきらめずに済む基礎体力を身に着けることだと信じています。

次に、ビジネスに活かすという観点での英検チャレンジについてです。こちらは、一般的に浸透しているイメージを考慮してみても、あまりメジャーな選択ではないといえるのではないでしょうか?世界的なマーケットに日本のEIKENが浸透していないこともあり、学生の就職活動、社会人の転職活動においてもTOEICが強い存在感を発揮しています。

とはいえ、英検もTOEICも独自の変化を遂げているというよりは、相互にメリット・デメリットを吸収しながらマーケットシェアの争奪戦を繰り広げているという感じで、昔ほど差別化しながら独自のマーケットを拡張しているという勢いはないように感じています。

では、ビジネスに活かす英語力としての英検の強みは何でしょうか?それは、英検1級に合格できる英語力ではなく、圧倒的に少ない英検1級ホルダーのタイトルの希少価値であるといっても過言ではありません。

ビジネスの世界で必要な英語力とは、相手が伝えようとしている内容を正確に、誤解なく理解し、自身が伝えるべき内容を的確に、誤解なく伝える力です。そのような観点で、英検1級に合格する力よりも、TOEICで900点オーバーできる力の方が実践的であるのは確かです。

ただ、英検1級に挑戦し合格を達成する力というのは、ビジネスの面では、目標達成に向けて努力する姿勢、実現させる力という形で評価されることも事実だと思います。そして、英検1級に合格するために必要となる様々な分野にまたがるトピックに関する造形を深めることも、フィールドの異なる相手とのコミュニケーションや、問題解決の場で大いに役立つと信じています。

「趣味の世界へようこそ!大人の英検。」

英検準1級、とくに1級合格への挑戦は、もはや英語の力ではなく、チャレンジングな課題に挑戦する冒険心、幅広い分野における未知数に対する好奇心、課題解決に向けた段取り力、目標達成に向けて邁進していることに対する充足感など、人間的な魅力レベルアップにつながる挑戦だと考えています!

3回にわたり、英検チャレンジにあたり、改めて考えてもらえたら嬉しいなと思う点をお伝えしてきました。

あなたは、何のために、英検に挑戦しようと思いましたか?
今までと違う目標を見つけていただければ幸いです。
そして、この機に英検に挑戦してみようかな?と感じてくださったかたがいれば、是非、チャレンジしてみてください!

というわけで、英検に挑戦するにあたる心構え的なものについて、取り上げてきました。

ここ数回、コラムを続けている中でも、今後やってみたいことが、ぽつりぽつりと出てきました。具体的にどのような形で展開できるかわかりませんが、新たな取り組みとして形にしていきたいと思っています。

テーマは未定ですが、次回もお楽しみに!

【英検特化レッスン】
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● 英検対策【コーチング】:準1・1級合格を目指して!
 
● 英検対策【解説】:徹底質問対応!
 
● 英検対策【添削】:ライティング強化!
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This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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