30年弱この仕事をしていますが、いつも思うのが「人から見たら何をやっているかわからない仕事なんだな」ということ。
「日本でイタリア語通訳の仕事ってあるの?」
と素直な質問を受けることもあります!w
え〜? マジで?
逆に日本以外のどこに需要があるの?
と思う私。
だって、海外に住んでいたらそれは「その国に住む日本語通訳」という立ち位置でしょ?
その国の言葉と他言語の通訳を行うのが「通訳者」だから、
他言語の方がタイトルにつかなきゃ何語の通訳者かわからないじゃん!w
日本に住む私が人に尋ねられて「日本語通訳者です」っていったら、、、
「は? いや、そりゃそうでしょうよ」ってなりません?
と、当たり前に思うのは自分が業界の人間だからなのでしょうかね、やっぱり。
なんか随分とベールに覆われた仕事なのだなと、私としては不思議に思います。
我がメンター・田丸さんの著書などでその一部をご存知の方もいらっしゃると思うのですが、
それでも生徒さんからもよく質問を受けるので(上記も生徒さんからの質問)、
日本でのイタリア語通訳者の需要というか、通訳者へのステップや仕事の種類について書いてみまーす♪
ベールを剥がすぞー!w

まずですね〜、どういうところに需要があるかというとですね、
シンプルに
日本語ができないイタリア人と
イタリア語ができない日本人が意思疎通を図る必要があるところ
に需要があります。
(当たり前か、、、)
日本で一番、同時に多くのイタリア語通訳者が必要とされるのが展示会です。
なので、そこでの通訳のお仕事が登竜門になるのです。
展示会というのはメーカーが出店し、バイヤーが来場する場所で、
東京ビッグサイトや幕張メッセなどで行われる大規模なものから、
ホテルの客室フロアーを貸し切ったものや、
同じく宴会場を借りて行うもの、
小規模なイベントスペースで行われるものなど規模もさまざまです。
ジャンルとしては
アパレル
シューズ
バッグ
ジュエリー
原材料としてのレザー
ヤーン
ワイン
オリーブオイル
食品
機会関連
住宅関連
メガネ
ギフト
などなど。
国際的な展示会(=各国からメーカーが来日して出店)ものもあれば、
イタリアメーカーだけの展示会もありますが、
特にイタリア語通訳者の数が必要になるのがイタリア大使館貿易促進部主催の
シューズフロムイタリー
モーダイタリア(現在はこの二つは合体しています)
それからFOODEXという食の国際展示会。
通常はこれがイタリア語通訳者の登竜門なのですが、
実はその手前に「バリスタ」と「受付」の仕事があります。
いまやバリスタという名称も日本で通じるようになりましたね♪
barのカウンターの中でコーヒーを入れたりカクテルを作るお仕事の人のことです。
展示会でバリスタ?
というのも普通に考えたら不思議なことでしょうかね?
でもね、イタリア人っていうのはイタリアのコーヒーがないと生きて行かれないわけでして、
よってイタリア大使館貿易促進部主催の展示会ではbarコーナーが必ず設置されるのです。
そこで頼まれたらコーヒを入れたり、テーブルにお菓子を出したりするお仕事がここでいうバリスタ。
nespresso的なマシンで、コーヒーポッドを使って淹れるので、そこは難しくないのですが、
コーヒーを出す相手がイタリア人達なので「コーヒー2つお願い!」程度のイタリア語はわかる必要がありますが、
外語大の学生さんも時々いらっしゃったな。
「話せる」レベルでなくてもOKなので、
東京では通訳エージェントに、
大阪ならイタリア大使館貿易促進部大阪オフィスに登録するだけで順番が回ってきます。
(現在はシューズフロムイタリー&モーダイタリアは東京のみの開催)
その次のステップがそうした展示会の受付。
来場者は日本人なのですが、そうはいっても出店社との連絡なども必要な場合があったりする(?)のでイタリア語がわからないと務まらないというのが前提です。
ここら辺は、下手すると面接なしで登録したらいきなり仕事が来るかもしれないお仕事です。
「訳す」という作業を要求されないので、かなりゆるいです。
日給は、、、
噂によると受付が8〜9,000円くらいとのことです。
バリスタは、、、ちょっと想像がつきません。
イタリア語通訳者を目指す人の、そのまた一歩手前のお仕事の紹介でした。
次回からはイタリア語通訳者のお仕事についてお話ししま〜す♪
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