身恥:身から出た恥。自分が正しいと思うと恥をかくこと。
というのは冗談で今日は真面目な数学の話をしよう。
こんな慣用句はない。身から出た錆だ。
現在教育現場では意見は二分されている。
みはじ擁護派と否定派だ。
私はどちらでもない。
塾講師時代は否定派だったのだが、
今は『生徒のレベル次第』だ。
みはじが何か知らない?
そんな人のために簡単に説明しよう。
みはじとは、はじきのことだ。
算数や数学で一度は見たことがあるバス停マークの暗記術。
速さ=道のり÷時間
時間=道のり÷速さ
道のり=速さ×時間
この公式を一気に覚えるための暗記方法である。
速さの単元で躓く生徒は多い。
急に公式が3本も出てくるからだ。
そんなときに上の方法で説明する先生がいる。
ちなみに、はじきは古い。きはじも古い。
算数・数学では距離ではなく道のりを求めることが多いので、
みはじが今の主流らしい。
以前の私はみはじで覚えると応用が効かないから反対派だった。
みはじでは物理基礎の最初の単元の等加速度直線運動に対応できない。
みはじで覚えるのは直ぐ止めろと言ったくらいだ。
少なくとも物理基礎が必要な高校生はみはじで覚えない方がいい。
x=vt
距離=速さ×時間
物理基礎が必要であればこの式を変形して求めるべきだと思う。
両辺をvで割ればtについての式、
両辺をtで割ればvについての式になる。
公式3本の丸暗記は無意味だ。
これは等速直線運動の式であって等加速度直線運動はもっと複雑になる。
最近、音響学やSPIを社会人に教えているとみはじで充分だと感じる。
数学が苦手な人は公式や理屈を覚えるのが苦手だ。
そこまで厳密性を求められてないならみはじで充分。
音響学のテキストにもみはじに似た図で、
c=fλ
音速=周波数×波長
を書いて説明していた。
つまりはそういうことだ。
速さの計算が日常レベルで必要がないなら計算ができれば良い。
意味や理屈は後回し。
まずは解答を求められるようになるのが優先だ。