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Cafetalk Tutor's Column

Rubrica di Keisuke.H

I was a bocchi.⑦

Mar 26, 2024

母は人間の好き嫌いには口を出してくるのに、
食べ物の好き嫌いには厳しかった。
その割には料理が下手だった。
 
幼い私はナスが食べられなかった。
アレルギーではなく食感が嫌だった。
ナスを食べないと生き延びられない状況なら、
ひどく歪んだ顔で食べたかもしれない。
私はご飯と他のおかずで満足なので、
別に食べなくても良いと思った。
 
母はそれを許してくれなかった。
「食べるまでテレビ見せないからね!」
そう言い放って、食卓に私一人を放置した。
母の目論見では、
ひとりが寂しくなって仕方なく食べる、と思ったのだろう。
でも、私は母の計算通りにはならなかった。
 
確かに一人で食卓にいることは退屈だったが、
ナスを食べることはそれよりも嫌だった。
さらに、テレビには興味がなかった。
私は特に何もせず食卓の椅子に座っていたらしい。
ずっとそのまま動かなかったから、
母が観念して食事を終了させた。
 
結局、そのナスはどうなったのだろうか?

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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