Cafetalk Featured Tutor Interview

May K.

From    In
Pianoforte Lyric Writing / Composition / Theory / Music Production

May K. Tutor Interview

Q. May K.先生、こんにちは!まずは簡単に自己紹介をして頂けますか?

A. みなさん、こんにちは! 韓国在住のピアノ講師、May K.(メイ)と申します。

Cafetalkでオンライン・レッスンを始めてから今年で3年目(2018年現在)になります。 私はアメリカの音楽大学卒業後、ロサンゼルスの音楽教室にてピアノ個人&グループレッスンやキンダーガーテンでの音楽指導をしながら、日本人補習校で小学校の教師をしておりました。

Q. 現在在住のところについてお伺いします!韓国のどこに住んでいますか?

A. 現在は韓国の首都、ソウルに住んでおります。
ソウル中心部は近代的なビルや高層マンションが多く建ち並んでいますが、
昔からの伝統的な建築物も街に溶け込んでいて、とても魅力的で素敵なところです。
博物館や美術館、そして大きな公園が近くにあり、また年配の方は子供好きな方が多く、子供に親切にしてくださるので、子育てもしやすい環境です。
ソウルはとても住みやすく居心地が良いです。

Q. カフェトークのレッスンの時以外は、どんな風に過ごされてますか?趣味や興味のあることなどがあれば、教えてください。

A. 夫の仕事の関係で、6年前から韓国に住んでおります。来た当時は、とにかく韓国について知りたくて色々なことにチャレンジしました。まずは韓国語。ハングルも読めない状態でしたので苦労しましたが、日本語と共通することが多く楽しく学ぶことができました。

そして興味があった韓国の食について。韓国人の先生が個人で開いているお料理教室に通い、家庭料理を習いました。韓国料理はお肉&辛いというイメージが強いですが、家庭料理はお野菜を使ったお料理が多く、味付けもシンプルで優しいお味なのでどれも美味しくて気に入っています。

韓国の伝統音楽に魅せられて、伝統楽器のヘグム(奚琴/해금)を国立国楽院の外国人プログラムで数か月習いました。ヘグムとは中国の二胡に似た楽器です。韓国の時代劇「トンイ」の中で演奏されていたそうで、ご存じの方もいらっしゃると思います。2本の絹の弦を馬の尾の毛で作られた弓でこすって演奏します。素朴で哀愁を帯びた音がとても魅力的です。このプログラムに参加していたメンバーはアメリカ、ドイツ、中国、イギリス、そして日本と国際色豊かで、音楽を通しての交流はとても楽しかったです。プログラム終了後も先生がボランティアで指導してくださり、私の家に集まり練習を続けていました。現在は皆帰国してしまいましたが、ヘグムを演奏して韓国での生活を思い出していることでしょう。

最後に、今も続けている韓国の伝統刺繍。
これは説明するより、見てもらった方が分かりやすいですね。どうぞ作品をご覧ください。

Q. アメリカに大学を通っていたときもあるようですね。アメリカでの留学や現地で学んだ「Kindermusik」について教えて下さい。

A. 日本の音大ピアノ科を卒業後、就職し暫く日本で働いておりましたが、高校の時から憧れていたアメリカの大学で勉強する夢を諦められず留学を決意。アメリカ東部にある音楽大学を受験しました。教えることが好きだったこと、ピアノ以外の楽器にチャレンジしたかったこと、アメリカのブラスバンド(吹奏楽)の教育現場を見てみたかったことなどから音楽教育を専攻しました。

大学生活は勉強と音楽漬けの日々で想像以上に大変でしたが、とても充実した幸せな時間でした。学期中は平日も週末もいたるところで学生によるコンサートや、プロの演奏家を招いてのコンサート&公開授業などが行われていました。また私自身も演奏する機会に数多く恵まれました。シャイな私にとって人前で演奏することは苦手意識がありましたが、そんなことを忘れてしまうくらい仲間との演奏は素晴らしい経験になりました。

在学中に1学期間の小学校での教育実習を経験し、多くのことを学びました。担当になった小学校の音楽ディレクターは体も大きく、外見がちょっと怖い・・・感じでしたが、生徒思いの面白くて指導力のある先生でした。生徒たちの心を掴むのが上手でジョークを言いながらも緊張感のある授業で、生徒ひとりひとりの音に注意を払い指導されていました。「外国人の実習生はあなたが初めて」と、日本の音楽教育について興味を持ってくださり、休み時間などに先生と沢山話をしたことは、今でも忘れられない良い思い出です。

私はアメリカで人気の乳幼児の為の音楽教育プログラム「Kindermusik」に興味を持ち、夏休みを利用してセミナーを受講しました。「Kindermusik」とは、0~7歳を対象に音楽を通して子供の心や体の発達を促し、非認知能力(社交性、頑張る力や自尊心)を伸ばすことを目的としたプログラムです。アメリカでは非認知能力の重要性が随分前から言われていますが、この能力を幼児期に伸ばしてあげると、就学してから学力の向上が期待でき、また将来の成功につながる・・・と考えられています。

プログラムでは音楽に合わせて体を動かしたり、歌ったり、楽器を演奏したり、絵本のお話を聞いたり・・・などなど、とにかく子供たちが夢中になるエキサイティングな内容です。年齢が上がってきますと、リズムや音符などにも触れて、ピアノやバイオリンなどの楽器を習う前の導入レッスンになります。

音楽を習うのには「努力と忍耐」というイメージがあると思います。確かに上達するためには忍耐強く続けてもらう必要があります。乳幼児期に楽しく音楽に触れながらこのような能力を伸ばしていくと、就学してから「忍耐」と感じることなく続けることができるのだと思います。

「Kindermusik」で学んだことをヒントに、「ドレミ☆だいすき♪」や「はじめてのピアノレッスン(子供)」では、年少の生徒さん達が楽しめる工夫をしています。

Q. ピアノを習い始めたきっかけはなんですか?それから、ピアノの先生になろうと思ったきっかけについても教えて頂けますか?

A. ピアノを習い始めたきっかけはピアノが大好きだった母からの影響です。
・・・と言いますか、正直なところ、母は「女の子」が生まれたらピアノを習わせると決めていたそうです。私が生まれる前に直感で「女の子」と思ったそうで、ピアノを習うことは生まれる前から決まっていたみたいです(笑)

ピアノの先生になろうと思ったきっかけは、「これっ」と言えるものがありませんが、生まれてからずっとピアノがある生活でしたので、その道を進むのが私にとって一番自然なことでした。

子供の頃から友達に頼りにされ教えてと言われることが多かったこと、そして幼稚園に入園した時、ピアノが得意な先生が担任になり憧れていましたので、それらのことが影響しているのだと思います。幼稚園の先生にはなりませんでしたが、導入期の年少の生徒さんにピアノを教えることがとても楽しくて大好きです。

Q. 先生のレッスンに興味がある生徒さんのために、レッスンの様子を教えて頂けますか?

A. 私のレッスンでは、生徒さんがリラックスして受講いただけるよう心掛けています。
また分かりやすく学んでいただけるよう、言葉で伝えて弾いて見せるだけでなく、他のアクティビティーを通して気が付いたら出来るようになった・・・というような工夫をしています。頭を柔軟にしてアプローチを変えることによって、案外スムーズに出来るようになるんですよ。

お子様のレッスンでは、集中力が続くようにテンポよくレッスンを進めていきます。
また様子を見ながら一人ひとりに合わせてアドバイスをさせていただいております。
大人の方のレッスンでは、アドバイス後は生徒さんがじっくり取り組みたいことを一緒に進めていきます。ちょっと難しい曲に挑戦される場合はご希望によりアレンジをして、弾きやすくなるように提案させていただくこともあります。

Q. 先生のレッスンでは、ピアノを弾けるようになるには、何か特別な練習方法や教え方をお使いですか?

A. ピアノが弾けるようになるには、日々の積み重ねでコツコツと練習することが大切ですね。
やはり毎日ピアノに触れ楽譜を読むことに慣れると、はやく弾けるようになってきます。
一人でやっていると譜読みだけで疲れて、音取りだけで終わってしまい退屈な練習を頑張らなくてはいけない・・・と挫折しやすいかもしれません。レッスンで譜読みのポイント、楽譜の構成などを学ぶことによりはやく楽譜が読めて弾けるようになります。そうなると段々と楽しくなってくると思います。お子様のレッスンではソルフェージュを取り入れ、楽譜を読んだだけで頭にその音楽がイメージできる練習をしていきます。これもまた地道な練習ですが、ある時「本の文字が意味のある言葉になってきた!」という瞬間と同じ感じです。大人になってしまうとそのことを忘れてしまいっていますが、子供たちはその経験を覚えているので楽譜を読むことにも抵抗が少ないのではないかと思います。またピアノは鍵盤を指で押すだけで正しい音がでるのですが、実は演奏するのにはそれだけでは良い音が奏でられません。そこで、レッスンではピアノを弾く時に、歌ってもらうことをお勧めしています。声は体から直接出るので息遣いをコントロールして音の強弱やフレージング、曲想など表現しやすいです。声で出したように弾くと演奏に表情がついてきますね。更に技術的なことは、必要に応じて練習方法をアドバイスさせていただいております。

Q. お子様向けのピアノレッスンも提供されていますね!お子様たちにピアノを学んで欲しいご両親がいらっしゃいましたら、何かアドヴァイス等はありますでしょうか?

A. 「ピアノが好き!」と、ピアノを弾く喜びを見つけ好きになってもらうことが、一番の上達への近道だと思っています。・・・とは言いましても、ピアノは好きだけれど、練習は嫌い・・・ということがあると思います。やはりお家での練習は定期的にできるといいですね。少しの時間でも続けて練習していると、昨日よりも今日、今日よりも明日・・・というように少しずつできることが多くなってきて、お子様自身がそのことに気付くと思います。このサイクルを作るまではご両親のサポートが必要になりますね。楽しく取り組める工夫をしてみてください。段々弾けるようになってくると練習も自らできるようになってきます。ちょっとずつ、「できた!」という喜びを重ねてピアノをもっともっと好きになってくれたら嬉しいです。

それから時々お子様にピアノの先生になってもらってピアノを教えてもらってください。レッスンで習ったことを一生懸命思い出しながら教えてくれると思います。お子様達は、いつも何でも出来てしまうお父さん、お母さんに自分の知っていることを教えてあげられることがとても嬉しいようです。お子様がレッスンを振り返ることができますし、何より親子一緒に楽しみながらピアノを練習できますよ!

Q. 先生のお子様向けのピアノレッスンは特に人気があるようですが、その理由はなんだと思いますか?

A. そうですね、私が子供好きなのと、自らお子様の生徒さんとのレッスンを楽しんでいるから、生徒さん達にも伝染しているのではないでしょうか(笑)
私の子供向けピアノレッスンでは飽きることがないようテンポよく進めていきます。集中力が途切れてしまいそうな時は、手遊びしたり歌をうたったり気分転換をします。そうすると小さな生徒さんもまた頑張ることができるんですよ。またモチベーションがアップするように、生徒さんが楽しんで「できるようになった!」という経験を多くしてもらうよう心掛けています。

その他、フィードバックにレッスンでアドバイスしたことを詳細に書いてお渡ししています。親御さんが付き添われていても、集中してサポートしてくださっているので、なかなかメモを取るのが難しいですね。このフィードバックが日々の練習に役に立っているのだと思います。

///

May K.


Got a question? Click to Chat