語学の習得には、膨大な時間が必要ですが、大人になると自由に使える時間が激減し、時間確保が難しくなります。
今回は、大学生以上の大人の学習者さんを対象に「学習時間の作り方」について、私が約二十年間実践してきた方法をリストアップしたいと思います。
(育児・介護中の方の学習法については、更に工夫が必要ですね。後日、別のコラムでお話します。中高生の学習法についても別に掲載します)
私が、大人になってから意識してきたポイントは、大きく分けて次の三つです。
1. 一日の早い時間に開始する
2. 「ながら学習」をする
3. 新たに時間を作る
このコラムでは、1と2についてお話します。長くなりますので、3.「新たに時間を作る」については、次回のコラムで詳しくお話します。
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1.一日の早い時間に学習を開始する
よほど夜型でない限り、少しでも早い時間に学習時間を設定するのが望ましいでしょう。特に午前中は体も頭も元気で集中しやすいですね。朝のうちに少しでも勉強を進められれば、安心や自信が得られます。しかし、出勤や登校で忙しい時間帯ですので、次にお勧めする「ながら学習」と合わせて実践してくだい。
2.「ながら学習」をする
①ウォーキングやランニングをしながら
ラジオ英会話、ポッドキャスト、Audible、問題集付属音源、ダウンロード済みのドラマや英語の音源等を聞きます。運動習慣と学習習慣をまとめて一石二鳥です。危険を避け、公園で行ってくださいね。
②単純作業をしながら
アイロンをかける、洗濯物を干す、食器の片付け、庭の手入れ、床拭き、書類整理といった単純作業の間に手を動かしながら音声を聞きます。シャドーイングやリピーティングをしても良いでしょう。
③待機しながら
鞄に英語の読み物を入れて持ち歩き、電車の中で読む方は多いでしょう。その姿勢のまま、病院の待合、駐車場や駅のロータリーの車内で…じっと立つか、座れる場所ならどこでも可能です。私は、ヘアサロンの席でも持参した洋書を読みます。
読み物は、学習書も良いですが、英字新聞やペーパーバック、英語圏発行の雑誌は、軽くてお勧めです。大抵の雑誌は日本の一般的なものより軽量です。スマホやタブレットで電子書籍を読むのもいいですね。いずれも携帯に適した重さとサイズであること、そして、「興味がある内容」であることが継続の秘訣です。
雑誌や新聞は、記事ごとに目を通せるので隙間時間を活用をしやすく、写真や挿絵に助けられて、内容を短時間に大まかに把握する力が自然と付きます。興味がある話題であれば、新出単語も記憶に残りやすく語彙力も自然と上がります。
④入浴しながら
入浴中は、捨てる直前の古い雑誌を湯船につかりながらパラパラと再読したり、防水CDラジカセで音源を聞いて過ごせます。電子機器の使用に抵抗がなければ、バスタブ用トレイを使って映画やドラマを観るのもいいですね。
⑤家族や友人と過ごしながら
空間と時間を共有して、行動を別にします。例えば、家族がテレビを見ている横で、自分はヘッドホンで英語を聞いたり、好きな音楽を聴きながらテキスト学習をします。
※家族(小学校高学年以上)や友人に学習を手伝ってもらうこともできます。こちらも、別のコラムにまとめる予定です。
以上です。
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①~⑤の「ながら学習」は、所謂「マルチタスキング」と呼ばれる方法で、このコラムでお勧めして良いものか、少しためらいました。学習中は学習に、家事なら家事にマインドフルに没頭する方が、やはり効率良く、心も一層満足します。
けれども、私が、まとまった学習時間を持つことが容易でなかった期間に、日々楽しくながら学習や隙間時間学習を重ねて英語力を維持&強化ができたのも事実です。それなりの達成感も得られました。
(既に「ながら学習」を行っている方も沢山いらっしゃるでしょう。間違った方法ではありませんので、安心して続けてください)
現在の学習時間を一日0分間と仮定すると、これから新たに細切れ時間を集めれば、少なくとも一日30~60分間の学習時間を新たに確保できるはずです。これを一週間続けたら合計数時間、ひと月続けたら合計十数時間から数十時間になりますよ!
次回は、3番目のポイント「新たに時間を作る」をテーマにお届けします。
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