「使役」を勉強する時、よく例に出る文です。
「使役は」は、強制、容認、原因、責任などがあります。
「(お母さんは)娘にピアノを習わせています。」では、強制
か容認のどちらかです。
「強制」と「容認」を見分けるのは何しょう?
これは、お母さんと娘の「立場と状況」の違いです。
普通は、親が子どもより強い立場にいます。
「お母さんは)娘にピアノを習わせています。」と聞いた時、
状況を考えます。
状況は、2つあります。
状況①
娘はピアノを習いたくない。
娘は、友達と遊ぶ方が好きです。
でも、お母さんは、娘にピアノを習いなさいと言います。
この状況では、親が強い状況ですから「強制」になります。
状況②
娘は、友達の家に行きました。
そこで友達がピアノを弾きました。
友達はとても上手に弾きました。
友達のピアノの上手さに、娘は感動しました。
自分(娘)も、友達のようにピアノが弾けるようになりたいと
思いました。
家に帰ってお母さんに言います。
「お母さん、私、ピアノが習いたい」
お母さんは、断ります。「ピアノは、レッスン料が高いからだ
めです。」
娘は、ショックを受けてがっくりします。
数日後、また娘は友達のピアノを聴きました。
また感動しました。
ピアノを習いたくて習いたくてたまりません。
家に帰って、またお母さんに言います。
「お母さん、ピアノ習わせて。お願い、お願い。他の勉強も頑
張るし、お母さんの手伝いも、もっとするから」
お母さんは、娘の根気に負けて、ピアノを習わせる事を決めま
す。
この時点で使役の意味は容認になります。
娘の立場が、お母さんより上になるからです。
コントロールしているのが、お母さんから娘に変わりました。
娘の気持ちが、ピアノを「習いたい」か「習いたくないか」、
お母さんと娘の立場が、どちらが強いかで
「強制」か「容認」が決まります。

「お母さん、日本語習わせて」
「レッスン料、自分で払うならいいよ」
「社長、日本語習わせてください。レッスン料、会社の経費
で」
「そんなに日本語好きなら、自分の金で習いなさい」
みなさん、どっちにしますか?
あねがわでした。
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