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Cafetalk Tutor's Column

Toria 講師的專欄

転がるオンナ~前編【Toriaのおひとりさまシリーズ②】

2022年2月15日

「なりふり構わず」 

そんな経験、みなさん
おありでしょうか?

Toria
、三十路でカナダに渡って来てから
何度か、その「なりふり構わず」やっちゃってます!
 

今思えば、笑い話。
でも、その時はもう人生のおわりだと思った瞬間でした。

カナダに渡り、ブラック企業を辞めた後
わたしは日本の食品商社の駐在員として、引き続きカナダで仕事をしていた。
年中、飛行機や長距離バスに乗って旅から旅へ。
そして「その日」も出張先から夜遅く、一人暮らしのアパートメントの部屋に帰り着いた。
 

軽く食事を摂り、シャワーを浴びて、ベッドに倒れこみ
寝た…と思ったら、いきなり身体に激痛が走った。
それは今まで、経験したことがない恐ろしい痛み。

背中が痛いと思っていたら、どんどん痛みは拡がっていき
今度は腹部にとてつもない痛み。
身体を丸めても楽にならず、鎮痛剤を飲んでも痛みが止まらず。

「これは、ヤバい・・・わたし、ヤバいかも」

でも、カナダで病院に行った事がない。
どうしたらいいのか!? 
自問自答しながらも、今まで生きてきて体験したことのない痛みに
「わたし、死ぬかもしれない」と思いはじめていた。

はぁはぁ・・・言いながら、日本の母に連絡をする。

だって、どう考えても、死にそうな痛み。
もしや、母と話が出来るのが最後なのでは!?と思ったから
力を振り絞って、必死で電話を掛けた。 

「あ…お母さん、ちょっと信じられないくらい具合が悪いから、病院行くから。
何だか、わからないけど、とにかくおかしいから」
 

そう言うのが精いっぱいだった。

救急車の呼び方がわからず
友達に連絡し救急病院へ連れて行ってもらう。
ところが、救急病院の待合室は深夜と言うのに、
とんでもない数の人が順番を待っている。

痛みはどんどん酷くなり、わたしは待ちきれずに受付のおばちゃんに
目で必死に訴えるも「Please wait!」とぶちぎれられる。 

そのやり取りを何度も何度も繰り返し、ふらふらになりながらトイレに行った後
とうとう、もう立って歩く事が出来なくなった。

わたしに恥ずかしい、なんていう感情はもう無かった。
這いつくばって、廊下を進み
とうとう半狂乱になり、身体を震わせながら叫んでいた。

「痛―い! もう痛くてしょうがないんだよ。

おねがーい、早く私を診てぇぇぇぇぇ」

深夜の病院に、とどろき渡る転がるオンナの声。

それもオール日本語。

病院のスタッフは、このままでは、どうしようもないと思ったのか
慌てて、車いすを持ってくると
Toriaを乗せ、診察室へ一目散に駆けるのだった・・・つづく 


Rolling Stones「Miss You」(1978)

もう、何となく察しがついている方もいるでしょうか。

カナダでの初めての救急病院
それも深夜
そして、転がるワタシ
痛みに弱いんです…ワタシ。

TORIA 
(o ̄∇ ̄)/

專欄文章僅代表作者個人觀點,不代表咖啡滔客的立場。

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