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大学入試でカルチャーショック\(◎o◎)/!

A Suzuki

皆さま、こんにちは。イスタンブール在住のSuzukiです。
 
日本は今年もそろそろ大学入試本番の時期に突入ですね。そんな中、昨今は推薦入試で進学先が決まる生徒さんも多く、この季節に予想以上にゆったりとした時間を過ごしているSuzukiです。
小人閑居してなんとやら…今回は、トルコの大学入試で私が驚いたことトップ3を紹介したいと思います。
 
第3位「大学入学試験は共通テストのみ」
日本では共通テストの後に各大学で2次試験を受ける2段階のイメージですが、トルコでは私立も国公立も全国一斉共通テスト1本のみです。
ざっくりとした流れは、共通テストの得点発表後に志望大学名を第一希望から順に(私立・国公立から合わせて最大24校、だったはず)記入して提出。すると、成績順に上から自動的に振り分けられて、どこの大学に進むかが決まる。振り分けられた大学が不本意であれば入学手続きをしない、という感じです。
ちなみに、高校入試も同じ流れでした。日本では都道府県ごとに問題が違うのが常識でしたので、トルコの高校入試が全国共通テスト1本のみ!には本当に驚いたものです。
 
第2位「大学入試は親同伴(会場入り口まで)」
昨年6月には私も仕事を休んで、娘ちゃんを試験会場まで送り迎えしてきました。
「一人で行けるじゃん。もう何歳よ?」と母子共々思いつつも、親の同伴はほぼほぼ強制です。
 
その理由は…
御覧下さい↓ 10~14.受験票に記載された「持ち込み不可の物品」一覧です。
これ…逆に「入試会場に持ち込んで良い物」だけ書き出す方が早いじゃん?ということで、まとめると、
➀IDカード (トルコ版マイナンバーカード?)
➁受験票(各家庭でプリントアウト)
③水(ペットボトル入り。ラベルは剝がしたもの)
以上3点のみ!
 
スマホは不正防止で仕方ないとして…お財布は?家や自転車の鍵もダメ。筆記用具もダメ?!
 
トルコ版Pasmo(Suica?)も持たせられないのだから「大学入試会場まで、親が送り迎えする」しかありません。「こういう時、日本だったら高校の先生が生徒をまとめて会場まで引率してくれるよな~。…無理だな。トルコだし…。」
↑ 魔法の言葉「トルコだし」です。あ~ら不思議。これで大抵の怒りはシュンっと納まります。
 
入試会場入り口では男女の列に分かれてボディーチェックをしていました。娘ちゃんはマスクですら没収されていました。
念のために私のカバンに筆記用具一式を用意しておきましたが、出番なし。会場で、受験生全員におそろい?の筆記用具一式が配布されていました(↑ 一番上の写真。娘ちゃんが持ち帰った筆記セット。中身は鉛筆、消しゴム、鉛筆削り、キャンディ3つ、ティッシュ1枚)。
 
第1位「3問間違えたら、正答1問減点システム」
個人的にはダントツ一位の「試験関連カルチャーショック」は、この採点システムです!
ずばり「3問間違えたら、正答数が1つ減らされる」です!これは普段の模試でも適用されるルールです。
 
初めて聞いた時には、意味が分からず何度も聞き直しましたっけ。私のトルコ語力が低くて理解できていないだけだ、と。子供達に日本語で説明されても「そんなわけないじゃん。やれやれ、ま~た何か勘違いしてるな」と全く信じませんでしたっけ;
 
馴染みがなさ過ぎて、日本人にはピンとこないこのシステム。実際の模試の成績表(一部)を見ながら分かり易〜く解説しましょう。
こちら↓ 社会と理科の得点です。
どちらも30問出題。
社会(sosyal)は14問正答、7問誤答(空欄9か所)で、最終正答数は12.25となっています。
一方、理科(fen)は社会と同じく14問正答ですが、最終正答数は10.50。14問誤答、空欄1か所で、社会よりも誤答数が多かったので、その分多く減点されています。
これが、ザ・「間違い3つにつき、正答数1つ減らす」システムです。
 
これ、日本の四択式テストでは常識中の常識の「空欄は残すな!必ず埋めろ!ひょっとしたら当たっているかもしれないんだから!!」が通用しません。間違えていたらさらに減点されますからね。
つまり、トルコでの常識は「確実に分かる所だけ書く。自信がないところは空欄のままにしておく」となるのです。
…子供達の言い分を信じずに「空欄は残すな〜~!」と言い続け…子供達には悪いことをしました。反省m(__)m

「今まで常識だと信じていたことが、ところ変われば、全く常識でなくなるのだなぁ」・・・しみじみ。
 
試験の不正行為を防ごうと、先人達が頭を悩ませて考え出した知恵に「どの国のやり方が正しい」「どの国が間違い」という事はないのでしょう。最初は「なんじゃ、そりゃ~!」と驚きますが、じっくり考えてみれば「まあ、そういうやり方もありかな?」と思えないこともなく。さらには「色々な国のやり方を調べて、新しいアイディアを作り出せれば良いんじゃん?」と思ったり。
 
なるほど…これが「見聞を広める」そしてさらに「見聞を深める」ということか。…大学入試、奥が深いです。
うん、面白い。子供達にも色々な国に飛び出して行って欲しいです。
專欄文章僅為講師個人觀點,不代表 Cafetalk 立場。

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