古文を正確に読み解くには、助動詞の知識が不可欠です。しかし、多くの高校生は「複雑で覚えづらい」と感じがちです。そこで今回は、助動詞を効率よく暗記し、しっかり定着させる方法をご紹介します。
1. 助動詞の暗記がなぜ重要なのか?
助動詞は、動詞や形容詞に付加され、時制・推量・否定・断定などの意味を持つ重要な要素です。助動詞を理解していないと、古文の解釈を誤る可能性があります。
例えば、「べし」という助動詞を知らないと、
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「行くべし」→「行くつもりだ(意志)」
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「勝つべし」→「勝つに違いない(推量)」
といったニュアンスの違いを正しく読み取れません。古文を正確に理解するためにも、助動詞の意味や活用を確実に覚えましょう。
2. 効果的な助動詞の暗記法
① 語呂合わせを活用する
助動詞の活用を丸暗記するのは大変ですが、語呂合わせを活用すれば、楽しく覚えられます。
例えば、「る・らる」の活用形は
れ・れ・る・るる・るれ・れよ
この並びを「レレルルルレレヨ」とリズミカルに唱えると、スムーズに記憶できます。
また、助動詞の意味も語呂で覚えると便利です。
**「べし」の意味(推量・意志・可能・当然・命令・適当)**は、
「すいかとめて」(推・意・可・当・命・適)
と覚えることで、すぐに思い出せるようになります。
② 音読で記憶を強化する
助動詞の活用は、声に出して繰り返し読むことで記憶に定着しやすくなります。毎日5分間の音読を取り入れるだけでも、覚えやすさが向上します。
例えば、「き・けり」の活用表を
(せ)・○・き・し・しか・○(き) けら・○・けり・ける・けれ・○(けり)
と繰り返し音読することで、自然と頭に入ります。
ポイント:
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朝と夜に1回ずつ音読する
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スマホで録音し、移動時間に聞いて復習する
③ 実践的に問題を解く
暗記だけではなく、実際の文章の中で助動詞の使われ方を確認することも大切です。
(例題) 「春にならば、花咲かむ」 この文の「む」の意味は?(選択肢:推量・意志・適当・仮定)
→ 「ならば(~なら)」という条件表現があるため、「仮定」の意味になります。
問題を解くことで、助動詞の意味をより深く理解できます。
おすすめの問題集:
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『ステップアップノート30 古典文法 基礎ドリル』
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『古典文法ゴロゴ』
④ 1日1つの助動詞を確実に覚える
一度にたくさんの助動詞を覚えようとすると混乱しやすいため、1日1つずつ着実に暗記するのが理想です。
例えば、1週間で主要な助動詞を習得するスケジュールを立てると、
曜日助動詞月 る・らる(受身・尊敬・自発・可能) 火 す・さす・しむ(使役・尊敬) 水 ず(打消) 木 き・けり(過去) 金 つ・ぬ(完了・強意) 土 べし(推量・意志・可能など) 日 まとめテストと計画的に進めることで、確実に暗記できます。
⑤ 助動詞カードで効率よく復習する
カードを使って隙間時間に復習すると、記憶の定着率が向上します。
カードの例
表 裏 「べし」の意味 推量・意志・可能・当然・命令・適当 「ず」の活用 ず・ず・ず・ぬ・ね・○ 「り」の接続 四段の已然形・サ変の未然形スマホアプリ(Quizletなど)を活用すると、通学時間やちょっとした空き時間にも学習できます。
3. まとめ
古文の助動詞を確実に覚えるためには、以下のポイントを意識しましょう。
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語呂合わせを使って楽しく暗記する
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音読でリズムをつけて覚える
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問題演習で実践的に理解する
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1日1つずつ学習し、計画的に進める
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助動詞カードを活用し、隙間時間に復習する
これらの学習法を取り入れることで、助動詞の暗記がスムーズになり、古文の読解力も飛躍的に向上します。ぜひ実践してみてください!
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