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「老後2000万円問題」という言葉をご存じでしょうか。これは2019年、金融庁が発表した報告書で明らかにされた内容で、夫婦2人が年金だけで生活すると、老後30年間で約2000万円が不足するという試算から広まりました。この発表は多くの人に衝撃を与え、将来の生活に対する不安を呼び起こしました。
しかし、この問題は“早めの準備”で解決可能です。特に30代の方であれば、時間を味方につけて十分に対応できるのです。その解決策の一つとして非常に有効なのが「iDeCo（イデコ）」です。
イデコとは「個人型確定拠出年金」のことで、個人が自ら積み立てていく年金制度です。公的年金に加えて、自分自身の力で老後資金を準備する制度として、国が税制優遇を用意しています。60歳までは引き出せないという制限はありますが、それこそが“老後資金専用”としての強みでもあります。
毎月5000円から積み立てることができ、ハードルは決して高くありません。しかも最大の魅力は「掛金が全額所得控除になる＝減税効果がある」ことです。例えば、月5000円、年間で6万円を積み立てた場合、所得に応じた税率によりますが、おおよそ1万2000円の減税効果があります。これは実質的に20％割引で投資しているのと同じで、非常にお得な制度と言えます。
さらに、運用益も非課税で再投資されるため、複利の力を最大限に活かすことが可能です。もし年利20〜25％の投資信託を選べれば、月5000円の積立でも20〜25年後には2000万円に達する可能性があります。もちろん投資にはリスクが伴いますが、長期投資であれば市場の変動を平準化しやすく、堅実な資産形成が期待できます。
イデコを始める際には、証券会社選びも非常に重要です。なぜなら、選べる金融商品（投資信託）のラインナップが会社によって大きく異なるからです。私自身も最初は有名なネット証券を利用していましたが、より良い商品を求めて別の証券会社に移管しました。その結果、より高いリターンを期待できる選択肢が広がり、将来の資産形成にとって有利な運用が可能になったと実感しています。
繰り返しますが、イデコはただ積み立てるだけの制度ではありません。「税金面での優遇」、「運用益の非課税」、「老後資金の確保」という三拍子そろった制度であり、知っているか知らないかで老後の安心度が大きく変わります。
不確実な将来に備えるためには、「知識」と「行動」が不可欠です。まずは制度を正しく理解し、ご自身のライフプランに合った形で活用していくことが重要です。
私の講座（やさしい『ほったらかし投資』）で証券会社、銘柄も含めて詳しく紹介していますので、ぜひ一度受講してみてください。
イデコは絶対に活用すべき制度です。少しでも早いスタートが、将来を大きく変えることになると思います。
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