引っ越しや新天地での生活と聞くと春のイメージかもしれませんが、ここイタリアでは少し違います。イタリアをはじめヨーロッパの多くの国の新学期は秋からです。
今回はヨーロッパに留学する学生がまずしないといけない “滞在許可証申請” についてお話します。
2025年9月現在の情報を掲載しておりますが、イタリアはすぐに法律が変わる国ですので、留学する際、この記事は参考程度に、ご自身でよく調べてからお越しください。
1. そもそも「滞在許可証」って何?
2. 混同しやすい査証(VISA)との違い
3. 滞在許可証申請に必要な書類
4. 申請方法
5. 窓口申請時に必要なもの
1. そもそも「滞在許可証」って何?
外国人が入国から8日以内に管轄の警察署(Questura)や移民局、手続きを代行する郵便局などの機関に訪問し、書類を提出した後に査証(VISA)の内容と目的に応じた滞在に対するイタリア発行の許可証の総称です。日本では在留カードと呼ばれたりしています。
2. 混同しやすい査証(VISA)との違い
よく留学に行くときに「査証(VISA)が必要だから日本にある該当国の大使館もしくは領事館に行く」ということを聞いたことがあるのではないでしょうか?
でも、在日本大使館・領事館でVISAを受け取ったのに、該当国に入国した後に滞在許可証が必要ってなんで?と思ったか方もいるかもしれないので、違いについて紹介します。
・VISA ⇒ 該当国に入国するためのもの(これがないと滞在許可証を作ることが出来ません。)
・滞在許可証 ⇒ 該当国に滞在するためのもの(VISAを在日本大使館・領事館でいただいても該当国で滞在を許可されない可能性があります。)
以上の様に目的が少し違うことが分かりますね。
3. 滞在許可証申請に必要な書類
l 記入済みの郵便局の窓口で滞在許可証申請書類のセット(通称 kit)
l パスポート
l パスポート全ページコピー(スタンプなどが押されていないページも含む) 1部
l パスポート写真と同サイズの顔写真 2枚(背景が白が無難)
l 海外傷害保険証券(英/伊文)保険書類のコピー
l 留学先学校の入学許可証のコピー
l 滞在先の居住を証明する書類(賃貸契約書やホームステイ先の大家のサイン)
l 滞在期間の学費をすべて支払った領収証のコピー
l 残高証明書※
l 収入印紙(MARCA DA BOLLO)※
l 手続き料※
※これらの費用は都市によって異なるため、現地で必ずご自身でご確認をお願いします。
4. 申請方法
① イタリアに到着してから8日以内に郵便局の窓口で滞在許可証申請書類のセット(通称 kit)を入手し、申請書類を作成、その他の必要書類(3. 滞在許可証申請に必要な書類で紹介した物)と合わせて封筒に入れ郵便局に提出。
② 郵便局申請時に管轄の警察署(Questura)もしくは移民局への出頭日が記載されている紙と申請の受領確認書(通称:領収書・控えの紙)を受け取る。(両方コピー推奨)
※ 領収書に出頭日の記載がない場合もあり。その場合はいつ出頭すれば良いか、どのような形でその日程を知れるのかをその場で確認すること。
③ その出頭日に警察へ出向き指紋押印をする。
④ 出頭日に警察へ行き、指紋採取を行う。この時、写真と入学許可証原本が必要。
※ 必要書類は街によって変わるため、必ず確認すること。
⑤ 滞在許可証受け取り連絡が携帯のショートメッセージもしくは学校に到着する。
※ 数ヶ月以上連絡がない場合は各自HPなどで確認すること。
⑥ 警察署(Questura)で受領確認書と引き換えに滞在許可証原本を受け取る。
現状、申請の手続きが済んでも滞在許可証はなかなか発行されず、受け取ることができないまま留学期間を終える方も少なくありません。しかし、申請さえしっかり済ませておけば問題はありません。申請の受領確認書が滞在許可証の代わりとなりますので、絶対に紛失のないようお気をつけください。
最後に滞在許可証は本帰国時に返却が必要です。自治体によって返却方法も異なりますので、現地で必ずご確認ください。
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