※「レッスンの余白」は、わたしが日本語教師をする中で感じたこと、
思ったことをお伝えするコラムです。
日本人は、
欧米人や中国人が雑音(ざつおん)に聞こえる
虫の音(ね)や風の音(おと)なども、
言語のように聞き、
そこに季節や自然の情緒(じょうちょ)を感じる。
この話は、50年くらい前、大きな話題になりました。
(角田忠信『日本人の脳―脳の型と東西の文化』(1978年、中央公論新社))
現在では、
日本語は、母音(ぼいん)(あいうえお)が強い特殊(とくしゅ)な言葉なので、
その特殊(とくしゅ)な環境(かんきょう)の中で、
外国人が言語として意識(いしき)しない母音(ぼいん)を
日本人の脳のソフトウエアが
自然に、言語として認識(にんしき)するようになった、
その結果、
母音に近い虫の声を言語として認識(にんしき)するようになった、
という考えられているようです。
ただ、いずれにしても
「日本語脳(にほんごのう)」というものが
存在(そんざい)することは確(たし)かなようですね。
脳科学者(のうかがくしゃ)のメラリアン・ウルフという先生も、
脳イメージング(脳画像(のうがぞう))によって、
日本人の脳は、
漢字を読むときには、中国人のように脳を使い、
ひらがなやカタカナを読むときには、欧米人のように脳を使う、
ということを明らかにしました。
日本人の脳の使い方は、
世界の中でも特殊(とくしゅ)だそうです。
(メラリアン・ウルフ「プルーストとイカ~読書は脳をどのように変えるのか?」2008 インターシフト)
外国の方が、日本語を学ぶときに苦労(くろう)するのは、
脳の使い方が違(ちが)うからなんですね。
(逆に、日本人が外国語を学ぶときにも苦労(くろう)するんです。)
でも、心配することはありません。
メラリアン・ウルフは、
脳は、驚(おどろ)くほど変化すると言っています。
ですから、慣(な)れることによって、
「日本語脳(にほんごのう)」を作ることができるということです。
(多分(たぶん))
慣(な)れることによって、
日本人のように、
虫の声に情緒(じょうちょ)を感じるようになれるということだと思います。
日本人が、英語や中国語を学ぶとき、
英語と中国語をシャワーのように浴(あ)びるといい、
と言われていますが、
言葉というものはそういうものなんですね。
レッスンを通じて、
たくさんの日本語を聞いていただき、
たくさんの日本語を話してもらいたいとあらためて思いました。
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KOBA
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