「私もケイスケが好きです。」
手紙のその一文を読んだ瞬間、内容がまるで理解できなかった。
ありえない――そう思った。
彼女を見ると、うつむいていて表情は見えない。
一方でクラスメイトたちは相変わらずニヤニヤと笑っている。
「ドッキリなんじゃないか?」
そんな疑念が頭をよぎる。
ラブレターを書いたのは僕だ。
でも、その返事が「好きです」だなんて――想像すらしていなかった。
心臓がバクバクと鳴り、頭の中はぐちゃぐちゃだった。
もう一度手紙を読む。
そして、もう一度。
何度読み返しても、内容は変わらない。
これは紛れもなく、彼女の言葉だ。
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