成績が伸び悩む原因① 暗記問題は解けるけれど、思考系の応用問題には全く対応できていないケース

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勉強を続けている中で、頑張っているにもかかわらず、はたと成績が伸び悩むことがあります。

 

傍目から見ていても、ご本人様が見ていても、頑張っているにもかかわらず、以前より成績が伸びない、むしろ後退している、、、そんな状況が起こりうることがあります。

 

その原因の一つとして、暗記で全ての問題を対応しようとしているケースが挙げられます。

 

もちろん、必要事項を暗記していることは大前提なのですが、中学受験・大学受験であれ、ある一時期からは、基本問題を前提にして、それを使いこなせているかを見られるようになっていきます。

 

つまり、勉強を始めた頃は、基礎知識を定着させるために暗記を中心としたカリキュラムになっています。

 

授業で聞いた内容を理解して、何度か見たり、声に出して覚えて、テストを受ければそこそこ合格点が取れるのです。

 

しかし、勉強が進んでいくと、ある時点で基礎知識の習得に関しては全て学習終了の地点がきます。

 

中学受験の塾のカリキュラムであれば、小学校5年生の3学期頃になります。

 

大学受験であれば、中高一貫校であれば、高校2年生の後半あたりになるかと思います。

 

その地点までは、基本を定着させることに主眼が置かれているので、基礎知識を暗記していれば対応可能です。

 

しかも、授業で聞いたことを覚えるという比較的、繰り返しやすく単純な作業に終始するため、そのリズムさえ自分の中で確立できれば、あとはその繰り返しの日々を送るだけです。

 

しかし、基礎単元習得時期がひとたび終了すると、今度は応用問題の強化期間に入ります。

 

この基礎知識の定着の授業から応用問題を解く授業に変わることを理解していないと、リズムよく(基礎)授業を消化できていた日々から一転して、全く授業や授業の中身そのものについていけなくなります。

 

ただ、現状としては、この変化があっという間に来てしまうこと、変化があるとわかっていても手を打てないのどちらかに二分されているような印象です。

 

先週まで基本問題をしていたのに、急に応用問題の難しいテキストに変わってしまった、、、

 

基本問題で定着しきっていない問題があるので、その復習をするので精一杯で、とても応用問題どころではない、、、等等。

 

時間はかかりますが、一番の王道の取り組み方は、応用問題、つまり思考系の問題に変わった時は、考える時間を増やすことです。

 

基礎知識習得までは、いかに早く時間を短縮して問題を正確に解くかに重きが置かれていたかと思いますが、応用問題をとく解き方は異なります。

 

いかに時間をかけてじっくりと一つの問題と向き合えるかが勝負です。

 

思考系の問題は、解き方の道筋を自分の力で見つけ出すことが最大の課題です。

 

後から、解き方を聞いて、「あー、知ってる、知ってる」「なんだ、その解き方かあ」と理解して解き直すことも、間違ってはいないのですが、この解き方は伸び悩みます。

 

見たことのない問題を、うんうん唸りながら、時間をかけて自分の力で向き合うことが必要です。

 

こう考えると、思考系の問題は時間がいくらあっても足りないのでは?と心配になりますが、不思議なことに、自分の今までの知識から考え抜いて解いた問題というのは、一度解答の道筋を見つけてしまえると、その問題に関しては、完全に頭に入ってしまいます。

 

構造ごと頭に入るため、再現性も高く、例え、その問題自体が一期一会になってしまったとしても、しっかり身についています。

 

 

 

もちろん、思考系の問題を解くにあたり、基礎知識の暗記は必須です。

 

ただ、勉強が進めば進むほど、暗記だけでは対応できなくなる時がきます。

 

その時は、思考系の問題を解ける段階までレベルアップしたのだと肯定的に捉えてみてはいかがでしょうか。

 

その上で、一つ一つの思考系の問題の道筋を自力で立てていく練習に取り組んでみてください。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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