質問コーナー#8「英語を教える専門資格とは」

Yoshi Sensei

 


お疲れ様です、Yoshiです。


今回のコラムは第8回目の質問コーナーです。


Q:英語を教える専門資格とは具体的にどのような資格をいいますか?

講師選びの参考にしたいです。



●●●英語を教える専門資格●●●


英語講師の資格といってもさまざまなものがありますが、特に信頼がおけるものとして、「CELTA」「MA TESOL」を持っている講師を選ぶことをおすすめします。


「CELTA(セルタ)」とは、「Certificate in Teaching English to Speakers of Other Languages(非英語話者のための英語教育力証明)」の略で、英語を母国語としない人のための英語教育に関する専門的なトレーニングを受けた人がCELTAを持つことができます。もちろん研修は全て英語です。


CELTAは理論的な理解だけでなく、実際に英語を教える実地研修が多く含まれている点が特徴です。CELTAを持っている講師は世界的に認められる英語教育の専門性があり、かつ実際に指導教官の元で語学教育を行った経験を持っているといってよいでしょう。


2つ目が「MA TESOL(エムエー・ティーソル)」です。「MA」とは「修士号(大学院卒)」のことで、「TESOL」とは「teaching English to second and other language speakers(第二外国語としての英語教授)」の略です。


「 CELTA」との違いは主に2つあります。1つ目が、取得にかかる時間がMA TESOLの方が長いこと。大学院を卒業する必要があるため、最低1年、長い場合は2年以上かかるところもあります。2つ目は、MA TESOLの方がより論理的な研究に重点を置いた資格であるということと、応用言語学の中でもさらに専門性を磨くことができるところです。


シンプルに英語教育といっても、どこに専門性を持っているかで講師の質と方向性はかなり変わってきます。発音教育、単語の教え方、グループワークの進め方、ライティング指導など、かなり細かい専門分野を選んで学ぶことができるのがMA TESOLです。


そして、この2つの資格に共通しているのは、誰でも簡単に取れる資格ではないということ。YoshiはMA TESOLを昨年取得しましたが、元英語科教員&英検1級&アメリカ大学卒&海外生活6年以上のバックグラウンドがあっても、かなり大変でした。一緒に大学院で学んだ友人のなかにも、1学期が終わると勉強を諦めて退学し母国に帰ってしまったケースもあり・・・英語が母国語ではない学生にとって、海外大学院留学はサバイバルです。


イギリスの大学院だったからこそ1年で取得できたものの、アメリカの大学院なら2年以上必要です。CELTAも同様に多額の学費と時間をかけて、やっと取得できるもの。英語を教える専門性を高めるには、これだけの覚悟が必要です。



さて、英語圏の大学では、大学生としての生活が始まる学期の前に「英語学習プログラム」を組み、英語力に課題のある新入生向けに英語の短期トレーニングをするプログラムを持っているところが多くあります。これらのプログラムは通常「ESLプログラム」などと呼ばれ、1ヶ月程度の短期なものから1年にわたる長期的なものまで様々です。


ここではまさに大学での専門的な学びのための高度な英語トレーニングを積むのですが、こうした場所で英語を教えるには「CELTA」または「MA TESOL」を取得していることが必要です。よって、これらの資格は「全世界で誰にでも英語を教えることができる資格」といえます。


よって、講師を探す際には「CELTA」または「MA TESOL」を持っているかどうかを基準にしてみてください。ただし、かなりハードルが高い資格になるので、これらの資格を持つ日本人講師はほとんど見つからないかもしれません。


●●●その他の資格●●●


そのほかの資格にも触れましょう。「TEFL」の資格を持っている講師の方も多くいらっしゃいます。これは「Teaching English as Foreign Language」の略で、「MA TESOL」が大学院卒の学位である一方、「TEFL」は専門学校や大学(学士)で取得する資格または学位のことを指します。


「TEFL」は「MA TESOL」ほどの専門性は期待できないものの、英語教育に関する基礎能力があることの証明といえます。ただし、「TEFL」とみただけでは専門学校なのか大学なのか、発行元が判断できません。専門学校といっても何をどれだけ学ぶかもピンキリなので、これは講師の方に「あなたの英語教育の専門分野はなんですか」と直接お聞きください。


●●●終わりに●●●


講師としての専門性は講師選びにおいて欠かせない検討項目です。ぜひ検討してみてくださいね。


今回も良い質問をお寄せいただき、ありがとうございます。


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それでは!


本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
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