お供え餅やおせち料理をし、お正月のお花を活けて、お年越しの食事を用意し・・・
年神様をお迎えする準備、そして家族と過ごす日本のお正月が私は大好き。海外で過ごしたお正月に物足りなさを感じたのは、子どもの頃から当たり前だったお正月を迎えるための1つ1つの小さな習わしやしきたりがないからかな、と今思う。
そういえば・・・と思い出したある年のお正月のこと。
「2011年のお正月」
と彼女は言っていた。
交換留学生として日本の高校に1年弱留学していたMは、我が家で年末年始の数日間を過ごした。
書き初め、茶道、お節料理、着物、初詣、お年玉・・・
何でも体験してみたい、何でも学びたい彼女にお正月は日本文化を学ぶ最良の時。
親しい友人たちや家族に手伝ってもらいながら、ギュッと日本の伝統を体験する機会を設け、
彼女のために・・・と思っていた私たちにとっても、日本文化再発見の機会になったことは間違いない。
あれから10年以上の月日が流れ、そんな彼女も今は立派な大人、社会人。
昨日、数年ぶりにMとオンラインでおしゃべりした。
フランス人の彼女とは、当時も「フランスでは、日本は・・・」という話をよくしていたけれど、
昨日も結婚観の違いや、仕事について、履歴書の書き方など、興味深い話が次々続き、
気がついたら1時間45分経っていた。
朝日から太陽が高くなっていくMの時間と、昼間から日が落ちて夜に向かっていく私達の時間に、「不思議だねー」と話しつつそれぞれの日常に戻って行った。
ところで、彼女と私の共通言語は英語。
フランス語訛りをほぼ感じることなく、彼女は高校生の頃から英語を母国語のように話し、
加えて意思疎通するだけではなく、表現力が豊かでチャーミング。フランス語、英語プラス1、2言語を操り、
日本語も勉強していた。まさに、LanguageスマートなM。
もっとも、ヨーロッパに行くと、彼女のように数カ国語を自由に操る人は少なくないけれど。
それにしても、例えバイリンガルの環境に生まれたとしても自動的に言語は身につかないから、やはり自発的な学びと続けていく必要があるし、使っていない言語はあっという間に衰える。
高校留学を経て更に日本の大学に留学していたMと東京で会った時、電車の中で見せてくれた日本語の勉強ノートには、びっしり漢字や日本語の表現が書かれてあった。その内容を私に話して聞かせるMの嬉しそうなことといったら!
そして思うこと。
楽しいと感じて、
自分の工夫で、自分のスタイルで学び続けていくことが、言語習得の秘訣かな、と。
そんなことに、改めて気づかされた新しい年の始まり。
ローマは1日にして成らず、ですね。
Happy learning!
英会話講師
Akiko.S.S
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