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Cafetalk Tutor's Column

Macha 講師のコラム

スペインのホテルで働いてみて -後編-

2019年10月12日

皆さんこんにちは!スペイン語講師のMachaです☆

スペインのホテルで働いた経験について。今日はいよいよ後編です。
今回は主に日本とスペインを始めとした外国のサービス業の質の違いについて書いていきます。


まず初めに、前回も記載した通り、ホテルの仕事は体力的に辛いものでしたが、いい経験になりました。

毎日本当にいろいろなお客様が、いろいろな国からいらっしゃいました。
スペイン人が一番多かったのですが、フランスやドイツ、イギリスの方なども多かったです。

優しい方、待ってくださる方、気を遣ってお皿をこちらまで下げてくださる方も多くいましたが、逆に待ってくださらない方、すぐに怒り出す方も多少いらっしゃいました。(笑)

このような接客業は自分のお客様への仕事の出来やパフォーマンスが、そのまま自分に返ってくると感じます。

そして、スペインを始めとした日本以外の国では、サービスの質は日本ほどよくありません。

サービスする側も日本ほどは笑顔も無いし、必要最低限のことをやり、自分の仕事以外はしません。
お客様に必要以上のことを頼まれても出来なかったら断ってもいいのです。

例えば、ベビーチェアを席まで持ってきてほしいとの要望。ベビーチェアは壁沿いに置いてあり、点在しています。私は手が空いていたら出来るだけ対応しましたが、そのようなことは私たちウェイターの仕事では無いと考えられているので、「あちらにあるので自分に取りに行ってください。」と言っていいのです。

そういわれたお客様も、大抵納得して分かったと言います。

また、レストランやバルでは通常、従業員のそれぞれの持ち場が決まっています。こちらは日本も同様ですよね。

日本と違うのは、これも自分の持ち場でないところで呼び止められたら、「こちらの担当はあの者ですので、直接あの者に言ってください。」と言えます。

日本だったら考えられないですよね(笑)

スペインでサービス業で働くことは、日本と違いお客様に極度に気を遣う必要はありません。

その点が働いていて楽でした。
なぜなら、お客様も自分たちも、あくまで対等であるから。「お客様は神様」という考え方はこの国には存在しないのです。

とは言え、私も日本での接客業経験が長かったので、もう癖でいつも笑顔で、丁寧に対応していました。

アジア人は私だけで目立っていましたし、それもあってか、中編でもお伝えした通り口コミに書いていただいたり、上司にたまに褒められたりもしていました。

私は普通にやっていただけなので、日本人が海外で働くと、その接客能力は群を抜いているので注目されるのではないかと思います。

向かって左の子は家に泊めてくれ、右の子はよく車で送ってくれました。

無事に迎えたホテル最終日では、「今日辞める子には、餞別として業務後に頭からシャンパンをいきなりかける」と散々脅され、結局は水をかけられました (笑)

ベテランも若手もどちらも多く、才能や経験にあふれた素晴らしい人材が揃っていたホテルだったと思います。

もし頼めば、車が無い私をいつも私が居候している家まで同僚たちが送ってくれました。
こちらも一番初めにお願いするときはとても緊張しましたが、スペイン人はお世話好きな人も多いので、助けてくれました。

というわけで、三回にわたりホテルでの経験を書いていきました。

ホテル就労体験談は以上となりますが、また別のスペインでの就労体験も、これからシェアしていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました :)


最終日にもらったお花

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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