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Cafetalk Tutor's Column

Salon de YOKO 講師のコラム

ワインラベルを「エチケット」と呼ぶ理由

2020年7月9日

こんにちは!Salon de YOKOです。

カフェトークの講師となって二か月弱。

ようやく少しづつレッスンの予約を頂戴できるようになりました!私のレッスンを取ってくださった方、この場を借りてありがとうございます!!

これからも益々みなさんに楽しんでいただけるレッスンを目指してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします

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さて、今日はワインラベルについてのお話。

みなさん、「ワインラベル」知ってますよね。ワインの名前やヴィンテージなどが印刷されてボトルに貼られている、あれです。

ワイン用語であのラベルのことを「エチケット」ということ、ご存知ですか?

そもそも「エチケット」とは、フランスで宮廷に招かれた人がどのように振る舞えばよいかの指示を書いた「札」のことだったといいます。

宮廷に招かれる人の中にはしきたりが分からず、立ち入ってはいけないところに無作法に入ってしまったり、禁止されていることを行ったりする人もいました。

それに業を煮やした宮廷側が、「ここは立ち入り禁止」とか、「こういうことをしてはいけない」という行動規範を書いて札を立てたのが「エチケット」の始まりです。

やがてそれが転じて、「エチケット」はオフィシャルな場での序列や礼儀作法を指す言葉となり、現在では他者を不快にさせない身だしなみやマナーといった意味もあわせ持っています。

では、ワインラベルには実際どのようなことが書かれているのでしょうか。

ワインラベルには、ワインを買う人がその判断をするのに必要な情報が網羅されています。

社会人にとっての名刺、あるいは履歴書のようなもの、といえば分かりやすいかもしれません。

記載されているのは、
・ワイン名
・生産者の氏名、住所
・ぶどうの収穫年(ヴィンテージ)
・容量
・アルコール度数
・原産国
・格付け
・ぶどう品種
・瓶詰め業者
・辛口・甘口の表示(スパークリングワインの場合)
などなど。

このすべてが義務ではなく任意表示のものもありますが、要するに、見る人が見ればそれが高級ワインなのか、デイリーワインなのか・・・つまり、ワインの序列や格付け、味わいの方向性みたいなものがわかる「エチケット」になっているというわけです。

こう書くと、ワインの序列や格付けが上にくる高級ワインがいいもの・・・と捉えられてしまいそうですが、そうではありません。

高級ワインがいいのか、デイリーワインがいいのか、というのは、そのワインをどういうシチュエーションで飲むのか、という話に直結します。

高級食材をふんだんに使った、手の込んだ料理と合わせるのであれば高級ワインを選ぶべきでしょうが、家族で家庭料理とともに楽しむのであればデイリーワインがいいわけです。

人間だって、どんな会合にもタキシードで出席していたら笑われてしまいますよね。ワインを飲むにもT.P.O.は必要です。

ただ、購入する際には高級ワインなのか、デイリーワインなのか、またどういう味わいのワインなのかが分からなければ買いにくいですよね。

ワインラベルはそれを判断するための「札」・・・「エチケット」の役割を果たしているのです。

いかがでしょう、ワインラベルが「エチケット」と呼ばれている理由がお分かりいただけましたでしょうか。

今度ワインショップに行ったら、ぜひいろいろなワインのエチケットをじっくり見比べてみてください。

素敵なデザインやイラストを施しているものも多くありますので、たまにはワインの序列は置いておいて、「ジャケ買い」してみるのも楽しいかもしれませんね!

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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