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Cafetalk Tutor's Column

Aoi Saito 講師のコラム

❀過去の演奏動画❀バッハ:パルティータ第1番よりアルマンド

2020年9月30日


こんにちは!

カフェトーク講師のAoi Saitoです♬

今回は、去年スイスのシオンで行われたTibor Varga国際ヴァイオリンコンクールでの演奏動画をご紹介しようと思います。

現在、国際コンクールはライブ配信されることがとても多いです。

このコンクールでもライブ配信が行われたのですが、事務局の方がとても親切にしてくださり、あとからデータを頂くことができました。

こちらの動画は
J.S.Bach作曲:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番より第1楽章 アルマンド
の演奏です。

バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ、ソナタとパルティータを3曲ずつ組み合わせた合計6曲からなっています。

パルティータという言葉は18世紀のドイツでは「組曲」を意味しており、バッハは複数の舞曲を組み合わせる形で作曲しました。

この第1番はアルマンド、クーラント、サラバンド、テンポ・ディ・ブーレの4つから構成されており、それぞれにドゥーブル(Double)という変奏が付いています。

第1楽章のアルマンドはフランスの4拍子のゆったりとした荘厳な踊りで、符点のリズムが特徴です。


バッハのこのソナタとパルティータは、ヴァイオリンの作品の中で最高峰に位置していると言っても過言ではないくらいの傑作ですが、技術的にも音楽的にも習得するのが大変です。

重音が多いため綺麗な響きになるように耳で良く音程を聴きながら演奏する必要があり、かつ音が多い部分でもフレーズ(一つの文章、ひとくだりのような意味です)が変なところで途切れてしまわないようにします。

また舞曲なのですべての拍が均等にならないように強拍と弱拍を意識します。

そしてこれらのことに気をつけつつも、会場の響きを楽しみながら弾くことが重要です!

何処まで突き詰めても完成とはいかない作品ですが、それが逆に奥が深くて面白くもあります...笑

コンクールなので少し緊張した面持ちではありますが、是非楽しんでいただければ嬉しいです♬


Aoi




本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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