皆さん、師走をいかがお過ごしですか。クリスマスが過ぎるといよいよ年末年始ということで、帰省なさる方も多いことでしょう。私自身は、実家が飛行機を乗り継がなければならない程遠いことに加えてコロナ禍もあり、もう何年も帰れていませんが……。
さて、帰省といえば思い浮かぶのが「올라가다[オルラガダ]」と「내려가다[ネリョガダ]」という表現。韓国語を少し学ばれた方なら、「올라가다」が「上る」で「내려가다」が「下る」だということぐらいはご存じのことでしょう。高低差のある場所を移動することを意味しますよね。ところが、必ずしも高低差がなくてもこれらの単語が使われれる場合があります。「올라가다」には「地方から中央に行く」、「내려가다」には「中央から地方に行く」という意味もあるのです。ここでの「中央」とは、もちろん首都ソウルを指します。ですから、韓国人は「서울로 올라가다[ソウルロオルラガタ](ソウルへ上る)」・「고향으로 내려가다[ゴヒャンウロネリョガダ](故郷へ下る)」等という表現を好んで使うのです。ちなみに、地方から首都に行くことは日本と同じく「상경[サンギョン](上京)」とも言いますよ。
また、「올라가다」には「北に行く」、「내려가다」には「南に行く」という意味もあります。何だか、京都の人が北に行くことを「上る」、南に行くことを「下る」と表現するのに似ていませんか。ただし、実際の生活である地点から他の地点に移動する場合、「中央・地方」と「南北」のどちらの基準を優先して「올라가다」・「내려가다」と表現すべきなのかネイティブでも迷うことがあるようで、ちょっとモヤモヤします!そういえば、以前長いこと東京に住んでいたけれど、山手線の内回り・外回りの何が「内」で何が「外」なのかモヤモヤしたままだったっけ^^;