「浪人するんだったら仙台の予備校が良い」
進路指導の先生はそんなことを言っていた。
高校からは東北大学への進学率が高く、
浪人生も仙台の予備校に通う人が多かった。
私は東北大学志望ではないが、仙台の予備校に通うことにした。
引越を終えたとき母は涙ぐんでいた。
父は「仙台は都会で良いな。頑張れよ」と能天気だった。
(これで解放されて勉強ができる!)
私は違うことばかり考えていた。
予備校は春期講習から始まった。
センターの結果と初回のテストでクラス編成された。
私は上位国公立大学コース。
筑波大学や千葉大学を目指すコースだ。
志望大学から編成されたコースは同じ大学を目指す人が多く刺激になった。
しかし、講義のレベルが全然合っていなかった。
センター試験で自己ベスト、初回のテストも上の中。
そりゃ上のクラスにもなるだろう。
といったもので、全教科まんべんなく上位クラスだった。
当時の私は教科や分野によって基礎から勉強しないといけないレベルだから、
絶望的にわからない!
特に酷かったのは数Ⅲに自信がないのに微積で解く物理だった。
はい、もうお手上げ。
末期の私はどうすればいいかわからない。
テキストも買ったしクラスを変えるのは今更感がある。
「ここでクラス下げたら恥だ」と、隠しプライドが邪魔をする。
このままではマズいのはわかっている。
でも行動に移すことはできない。
どうする?どうしよう。どうしようもない。
二軍エリート、予備校中退!? 3限に進む。
このままではマズいのはわかっている。
でも行動に移すことはできない。
どうする?どうしよう。どうしようもない。
二軍エリート、予備校中退!? 3限に進む。
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