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Cafetalk Tutor's Column

anegawa 講師のコラム

難しい小さい「っ」のある日本語の発音 実践的に説明します。具体的視覚的論理的に説明します。

2022年10月14日

小さい「っ」のある言葉の」発音難しいですね。日本語を勉強しているみなさん、練習しましょう。


ポイントは、

①「小さい」自体は発音しない。小さい「っ」の後に「さ行」来るとき、微妙に聞こえるかも?

② 「」として数える   何拍かが問題   手拍子「たん、たん、たん」だと分かり易い?

③ 「小さい「っ」の後にどんな音あるいは文字が来るか」が問題。





その前に、おおきい「つ」について説明します。


おおきい「つ」は、た行(たちてと)の3番目です。

「た行」は、発音において「たてと」(破裂音)「ち」「つ」(破察音)に分かれま



(ややこしいので、ここではどうして分かれるかは説明はしません。)



口腔断面図     ちょっと微妙な図ですいません。
ソース画像を表示

大きい「つ」(小さい「っ」)の説明図 です。 
                     
微妙に違うかもしれません。 たぶん同じ?


赤い〇ではなく、赤い丸上の部分に注目してください。「つ」の調音点(ポジション)です



大きい「つ」は、舌先が上顎(うわあご)の歯茎に付きますよね





大きい「つ」は、まず、舌先が上顎の歯茎に一旦付きます、

そして、次にその舌が上顎から離れます。

そうすると、上顎と下顎の間に隙間(すきま)ができます

肺から上がってきた空気が、このとき、この隙間を通って口の外に出て、「つ」という音、声になります。



そして

大きい「つ」は聞こえます。小さい「っ」は、聞こえません。


大きい「つ」は音が出ます。小さい「っ」は、音が出ません。





小さい「っ」の「」について


「来てください 」 と 「切ってください 」の場合➡わかりやすく「来て」と「切って」で説明します。



「来て」は、2拍です。「来て」➡「〇〇」、「たん たん

  ( 「来」一拍、「て」一拍)➡1拍が2つ続きます。)




切っては、3拍です。「切って」➡「〇〇〇」「たん たん たん

(「切」一拍、「っ」一拍、「て」一拍)
➡1拍が3つ、続きます。



そして、「切って」のとき、小さい「っ」は、発音しません

「き〇て」➡3拍、「〇」は発音しない。


このときの〇(真ん中にある〇」の舌の位置は、上顎の歯茎です。

大きい「つ」と同じ位置です。





次は、小さい「っ」のに来る音(声、文字)について


基本的に、ちいさい「っ」の後に来るのは、


か行(かきくけこ)、た行(たちつてと)、パ行(ぱぴぷぺ
ぽ)、さ行(さしすせそ)の

どれかといわれています。




か行  がっかり  まっくら(真っ暗)  せっけん (石鹸) がっこう(学校)  ねっこ(根っこ)

    小さい「っ」の音は、舌先は上顎に付きません 。どこにも付きません。宙ぶらりんです。

    か行(かきくけこ)は、舌の奥が上顎の奥(軟口蓋)に付くため、舌先は上顎には付くことができま

    せん。

    (「か行」(かきくけこ)は、破裂音といいます。)


    ただ、これは、日本人でも感覚がわかりません。日本語の先生しか知りません。

   



た行  切って  切手  わかった  あさって(明後日の意味) 持って  やった(するの過去形)

    後ろの「た行」は、小さい「っ」と同じグループ、同じ位置なので、(「ち」は注意)

    舌は上顎に付き、位置はほとんど変わ
りません。



パ行  スリッパ  やっぱり っぱり きっぱり さっぱり スリップ(滑ること) モップ
  
    「っ」の後にパ行が来るときは、「っ」は、舌が上の顎に付きません。これも宙ぶらりんです。
    
     上下の唇で口を塞ぐため、唇の近くの「っ」までは塞げません。(ポジション、調音点は、両唇)



さ行  ざっし(雑誌) サッシ(窓枠のこと) さっして(察して) さっさとやりなさい

    「っ」の後に「さ行」が来る場合、音が出ているようにも感じます。一番微妙です。

     意見が分かれるところです。

    なお、「さ行」は、肺から息が上がってきて口からでるまで、舌や唇などに妨害されない音です。

    「摩擦音」といいます。




    小さい「っ」の前後の音は、「あうえお」の段によって微妙に舌の位置が違いますが、


    日本語を勉強している外国人のみなさんは、あまり気にしないでポイントだけ押さえてください。



    私の説明も一部不明瞭かもしれませんが、すいません。全部は、書けません。




破擦音、摩擦音、調音法、調音点、歯茎などの言葉は、日本語を勉強しているみなさんは知らなくてもいいで

す。


発音に興味があって余裕がある人は、覚えてもいいと思います。





長々と書きましたが、まとめると大きい「つ」と小さい「っ」の違い



大きい「つ」は、声や音になります(発音します)が、

小さい「っ」は、(ほとんど)音、声になりません(発音しません)。(一部例外があるかも?)


舌の位置(調音点)は、大きい「つ」も小さい「っ」も同じ歯茎です。


小さい「っ」のあとの4つの行(か行、た行、、ば行、さ行)の言葉で

「っ」の位置が変わります。(上顎に付くのか、宙ぶらりんなのか)


大きい「つ」および 小さい「っ」の前後の音(文字)によっては、多少舌の位置が違うかもしらませんが



全部は、説明できません。ご容赦ください。









オウム返しのように先生のあとについて、何回も練習してもなかなかうまくなりません。


うまくなるには時間がかかります。



口腔断面図(こうこうだんめんず)などを用いて論理的に具体的に視覚的に理解して

それから発音練習すれば、非常に早く上達します。




韓国語母語話者は、最初、大きい「つ」が「ちゅ」になります。

中国語母語話者も、促音の小さい「っ」は、苦手と聞いています。

書き言葉で説明するより口で説明した方がだいぶ分かり易いとおもいます。


一緒に勉強しましょう。


発音も含めて間違いを直し、正しい日本語を流暢に、アクセントを弱めて日本人のよ

うに話しましょう。



本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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