※「レッスンの余白」は、わたしが日本語教師をする中で感じたこと、
思ったことをお伝えするコラムです。
夏休み、久しぶりにモンゴルに行ってきました。
モンゴルの草原のすばらしさは、
言葉にできません。
どこまでも続く空と
ハーブが香る一面の草の海。
昼は草原で馬に乗り、
夜は満点(まんてん)の星を見ながら飲む。
そして大地にまもられながらゲル※に寝る。
夏でもゲルの中にはストーブが燃えています。
※ ゲル …モンゴル遊牧民の移動式住居 中国語で包(パオ)
何もありませんが、
心は満たされています。
少し北へ行くと、
なだらかな丘のところどころに
群生(ぐんせい)する針葉樹(しんようじゅ)と岩と
やっぱり草原。
そして
色とりどりの花、花、花…。
モンゴルの夏は天国に一番近いところです。
モンゴルの人たちはやさしく、
ウランバートルの街では、
3回も、「何か困りですか?」と日本語で聞かれました。
(モンゴルは
人口10万人あたりの日本語学習者数が世界第3位です。)
20年来のモンゴルの友人は今回も歓待(かんたい)してくれました。
(ただ、モンゴルの礼儀(れいぎ)は、
まず、モンゴルウオッカを3杯飲むこと、
それも一気(いっき)で。
若い頃は、負けてたまるかと飲み続けましたが、
今は早々に降参(こうさん)(笑)。)
約30年前、
司馬遼太郎(しばりょうたろう)の「草原の記(き)」という本に誘(さそ)われて
初めてモンゴルに行ってから、
今回で10回目になります。
(この本は、すばらしい本です。
彼が、「天に近い」と表現(ひょうげん)している モンゴルの自然、
草原に生きるモンゴル人の誇(ほこ)り、
かつては、歴史上(れきしじょう)
大英帝国(だいえいていこく)に次(つ)ぐ国土を誇(ほこ)った国が、
その後、
中国とロシア(ソ連)という大国に挟まれて、
翻弄(ほんろう)されてきた歴史…
などを余(あま)すところなく伝えています。)
私は、モンゴルの空港に着くたびに、
「帰ってきた!」と思います。
私の遠い祖先はモンゴル人だったのかもしれません。
でも、誰にもそんな場所、
帰ってきたと思える場所がありますよね。
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KOBA
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