中学受験算数 過去問の効率的な使い方

Tutor Na

こんにちは。

 

寒くなってきて、そろそろ中学受験生にとっては、入試を本格的に意識しだす頃ではないでしょうか?

 

この時期は過去問を解いていく時期ですね。

 

さて、この過去問演習、入試を突破する上でとても重要です。

 

中学入試は学校ごとに出題の特色が全く違います。

 

そのため、自分の志望校の問題がどういったものなのかを、過去問を通して把握しておく必要があります。

 

過去問を解き込んでいくと、その学校の出題者が何を答えて欲しいのか見えてきます。

 

ただ、この過去問演習、戦略を立てずにいたずらに過去問を解いていっても、あまり効果を発揮しません。

 

むしろ、難関校の場合は特に上手に過去問演習を行わないと、時間だけが過ぎていってしまいます。

 

過去問自体が難関校の場合は、相当難しいからです。

 

過去問には使い方があります。

 

それは分野ごとにまとまって解いていくことです。

 

私はこれを『過去問を横に解いていく』というふうに呼んでいます。

 

例えば、

 

図形は

 

2020年は大問4

 

2019年は大問3

 

2018年は大問1の小問の3

 

といったように配置されていた場合、

 

図形だけを集中して解いていきます。

 

しかし、

 

受験生さんの過去問の使い方を拝見していると、多くの場合、年度ごとに大問1から順番に解いていくことが多いようです。

 

並べられている通りに縦に解いていくのでしょう。

 

今日は20◯◯年解いて、明日は20◯✖️年解いてみよう、、、といった感じに。

 

しかし、この前から順番に解いていく過去問の解き方は、過去問演習に時間を費やした割りには、さほど効果を発揮しません。

 

順番に前から解いていっても、過去問は出題分野が多岐にわたるため、図形の問題をやったかと思えば、速さの問題を次に解いたりと、それぞれの分野を少し齧って次の問題というふうになりがちです。

 

大人であれば、前から順に解いていったとしても、ある程度、視野を広く、前年の問題との関連性まで捉えながら、問題を考察していくことができるかもしれません。

 

しかし、初めて中学受験を経験する中学受験生にそこまで、自分で理解して解いていくのは難しいことがほとんどです。

 

そのため、前から順番に解いていった場合、さまざまなジャンルの問題をひたすら解いていくことになります。

 

そうすると、解いていく問題に関連性がさほどなく、それぞれの分野を少しずつ齧っていくことになります。

 

とりあえず、過去問演習で身についたものが少なく、とりあえず過去問を解いたという満足感は残る程度です。

 

厳しく言えば、費用対効果のかなり悪い過去問演習をしていることになります。

 

また入試問題は難関校になればなるほど難しく、1問1問に時間がかかります。

 

そのため、闇雲に前から解いていっても受験生にとって徒労感だけが残ります。

 

そうすると、下手をするとやる気がどんどんなくなっていくということにも繋がりかねません。

 

それに対して、

 

例えば図形問題なら図形問題を分野ごとにまとまってを解いている場合、少しずつその分野の傾向が掴めてきたり、出題者の意図が見えてきます。

 

すると、一年一年全部をなんとなく解いていた時に比べて、かなり鮮明に図形で聞かれていることが見えてくるでしょう。

 

相似比、それも所謂ちょうちょ相似が要所要所できかれていたり、はたまた難しそうに見えて合同を見抜けているか聞かれているな、、、

 

など特徴が次第に見えてきます。

 

過去問演習をする意味はここにあります。

 

生徒さん自身が、志望校の過去問を解くことで、その学校の出題意図を理解し、向き合っていくことで、難関校の問題であっても、かなりの伸び代が生まれます。

 

またたとえ、過去問演習に多くの時間を割けなかったとしても、時間が取れる時に問題を横に(同じ分野の問題をまとめて)解いていってみるだけでもだいぶ変わってくると思います。

 

出題者の意図の共通項が見えてきやすくなります。

 

過去問演習、分野ごとにまとめて解いていってくださいね。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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