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[京都徒然(つれづれ)⑯] 晩秋の鴨川で青春について考える

KOBA

※「京都徒然(つれづれ)」は、わたしが京都にいるときに見たこと、感じたことをお伝えするコラムです。

 ( 徒然(つれづれ)…何もすることがなくぼんやりしていること)

 

京都は私が学生時代を過ごした青春(せいしゅん)の街です。

 

今日も、学生が多い京都の街では

若者たちが青春を楽しんでいるように見えます。

もう冷たい風が吹く鴨川を歩いていても、

「よさこい」の練習をする若者たち、
楽器の練習をする若者、
恋人同士の語らい 

夜の河原での飲み会 …

さまざまな青春が今もあります。

がんばれって、声をかけたくなります

 

でも青春って決して楽しいものではないですね。

 

私の学生時代、誰もが持っているけど、

実は、誰も最後まで読んだことがないと言われている本がありました。

その本は、冒頭の

 

「ぼくは二十歳だった。

それがひとの一生でいちばん美しい年齢だなどとだれにも言わせまい──。」

    (ポール・二ザン「アデン アラビア」篠田浩一郎訳,1975 ,晶文社)

 

という文章によって、当時の若者たちの共感を得た本でした。

 

日本のジャーナリストであり、作家でもある立花隆も、

次のように書いています。

 

 青春というのは、それが過(す)ぎ去(さ)ったときにはじめて、
 ああ、あれがオレの青春だったのかと気が付く
ものなのである。  
 テレビの青春ドラマの主人公のように、青春のまっただ中にいるときに、
 「ウン、こ
れが青春というものなんだなア」などと、
 自分でしたり顔※にうなずくなどという場面は、
 よほど浅薄(せんぱく)
精神(せいしん)の持主(もちぬし)にしか
 起こりえないものである。

 

 それが青春であるかどうかなど考えるゆとりもなく、
 精一杯(せいいっぱい)生きることに熱中しているうちに、
 青春
は過ぎ去ってしまうものである。

 

  ※したり顔…得意(とくい)そうな顔つき 自慢(じまん)顔

 

       (立花隆「青春漂流」 1988,講談社)

 

日本で1970年代に流行した「青春時代(せいしゅんじだい)」という歌も

 

 青春時代が夢なんて
 あとからほのぼの想(おも)うもの
 青春時代の真(ま)ん中(なか)
 道に迷(まよ)っているばかり

 (「青春時代」作詞:阿久悠 作曲:森田公一 1976)

 

と歌っています。

 

昔から、青春は苦しいものだと人は知っています。

自分は何者(なにもの)なのか 自分は何者(なにもの)かになりうるのか、

答えのない問いを抱(かか)えて、
試行錯誤(しこうさくご)を繰(く)り返(かえ)す、

それが青春です。

 

でも、年をとってから、

自分の青春時代が愛(いと)おしくなる。

 

青春とはそのようなものなのでしょう。

 

 

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KOBA
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