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もう夏休み?!(長期休暇の過ごし方を考えてみよう)

Remi Inari

こんにちは!
作曲家で音楽科講師のRemiです。
 
5月も終わりに近づいてきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
 
新緑の季節を楽しんでいる方、五月病で気分が落ち気味の方、4月から新生活がスタートした方はそろそろ慣れてきた頃でしょうか、疲れが出てくる頃でもあるかもしれませんね。
 
こちらアメリカは5月は日本でいうところの年度末にあたります。ご存知の方も多いと思いますが、学校は6、7、8月と約3ヶ月間夏休みです。
 
地域や学校によっては、もう既に5月の終わりから夏休みだそうです。
 
一年の4分の1も夏休みだなんて、うらやましい気もしますが、親御さんたちにとっては、”どのように退屈させず有効に過ごさせるか” は大きな課題のひとつのようです。
 
 
サマーキャンプに参加させたり、家族で旅行したり、習い事をさせたり、あの手この手で工夫していらっしゃる様子を見聞きします。
 
 
家庭毎の貧富の差によって、子供たちが夏に経験できることの差が大きくなりすぎること、自習した子としない子で(大抵宿題がないので)新年度の学力の差が広がりすぎることなどが社会問題として取り上げられることも少なくありません。
 
 
そしてさらに、裕福で色々経験出来た子たちが必ずしも幸せとは限らないこともまた事実のようです。
 
日本で塾講師をしていた頃から感じていましたが、日本、アメリカ問わず、習い事、塾、家庭学習、旅行、等々を、あれもこれもと詰め込んで、”結局自由に過ごせる時間がなかった” と疲れが溜まり、気持ちの整理がつかないまま新年度/新学期に突入してしまう例も珍しくはないように思います。
 
終いには「せっかくあんなにお金をかけたのに!」「送り迎えの手間もかけたのに!」と、新年度や新学期になって、親御さんが思い描いていたような成果が得られなかったときには小言まで言われてしまうケースも見てきました…
 
新年度や新学期って、たとえ同じ学校内だったとしても、なんだかんだと色々変化があるので、環境の変化に対応するのに子供たちもエネルギーを結構消費してたりするんですよね。
 
 
なので私の個人的な考えとしては
長期休暇は、「充電期間」として、焦らず大事にして欲しいと思っています。
 
たくさん寝て、ちゃんと食べて、程よく体も動かしてというような絵に描いたような体の健康を考えた生活もたしかに要素のひとつではありますが、
 
「ボーッとする」とか
「思いっきり好きなことをする」とか
 
心の健康のためにしっかりと”余白のある過ごし方”をしてみるのもひとつの方法ではないでしょうか?
 
 
真面目な人ほど、生産的でないと焦ってしまうかもしれませんが、長期的にみたら、忙しくあれもこれもと詰め込んだ休暇よりも、しっかり自分で自分の時間をコントロールして、心と体をのびのびと解放させた休暇の方が、その後のパフォーマンスの質が上がるかもしれませんよね。
 
 
「うちの子は放っておくとダラダラしちゃうんです!」
とか
「ゲームばっかりなんです!」
とか、本当によく聞きますし、もちろんお子さんのことを1番理解しているのが親御さんで (そうでない悲しいケースもあると思いますが)、充実した時間、人生を送って欲しいという気持ちからあの手この手で子育てしていらっしゃるのだと思います。
ですから、「子供本人に任せるなんてとんでもない!グータラして終わっちゃいます!」 と思われる方もたくさんいらっしゃることでしょうが、

長期休暇は思い切って自分で時間のやりくりをさせてみたり、自分で自分のやることを決めてみたり、段階的に自分で自分の人生を工夫する練習として、トライするのにちょうど良いチャンスだと思います。

 
一般的に、高校生までは親元で過ごす家庭が多いかと思いますが、それまでずっと親が休みの過ごし方のコントロールをしていて、大学生になった途端に口出しを止めるとしたら、18歳とかそれ以降になって初めて自分で考えなければいけないということです。
初めての自由が嬉しすぎて遊び呆けてしまったり、どうしたらいいか分からないまま大人になってしまうかもしれません。
(特にアメリカは大学から寮や一人暮らしが多いので、厳しい家庭で育った子が大学に入って弾けすぎちゃったというのもあるあるです…) 
 
色んなことを与えてあげられる家庭というのは素晴らしいことだと思いますが、与えられることの量と愛情とは必ずしも比例しないかと思いますし、
 
もともと子供たちって大人が思っている以上に工夫する力とか、成長する力で溢れていますよね。子供達のエネルギーに世の中はもう少し頼ってみてもいいのではないかと思います。
 
もしこれを読んで下さっているのが親御さんにあたる方でしたら、今年の夏は少し手を離してみることに勇気を出してトライしてみてもらえたらと思いますし、
お子さん自身でしたら、自分で自分の時間をコントロールする機会をぜひぜひ保護者の方と相談してゲットしてみて欲しいです。
 
 
習い事を教える立場の私が、習い事をあまり推奨しないかのような内容になってしまいましたが、音楽のレッスンでも、良い先生に習うのはもちろん重要ですが、何かを「上達したい」という場合には、本人の考えて工夫する力は不可欠です。
 
音楽の先生が四六時中ピッタリとくっついてレッスンして練習に付き合えるわけではないですから、レッスンでやったことを元に、自分で練習することが大切ですよね。
それに加えて、ただがむしゃらに練習するよりも、練習の仕方を考えたり、工夫できると上達が早いです。
 
私のレッスン内では、科目にかかわらず、自分ではどうやって練習するか、どんな練習が合っていそうかなどを一緒に考えて持ち帰ってもらうように心がけています。
 
宿題があった方が頑張れるという方にはどれくらいの宿題ならできそうかも一緒に考えてもらいます。
 
そうしていくうちにどんどん自主的に課題を見つけて取り組んで上達していく生徒さんたちがたくさんいらっしゃって、その姿に私も励まされています。
 
お膳立てされていなくても自分でできる力ってとても大事ですし、人間という生物には自分で工夫して行動する力が本来は備わっているのではないかと思います。
 
その力を伸ばすお手伝いができたらと思っていますので、もしも夏休みの彩りに音楽レッスンを何かお探しの方いらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせください。
 
 
どうか、くれぐれも、無理のないように、忙しくならないように、ご自身の心の健康にも目を向けて、よろしくお願いいたします!!
 
 
 
 
 

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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