言語学習のコツ・パート2

Kankurimori



今回はこの投稿の続きになります。紹介するコツはそのまま使えますがパート1に載せたアドバイスは基本的なことなので、パート1から読んでもらえると嬉しいです。学び方は人の数ほどあるのを意識しつつ、その中から役に立つことを一つか二つ見つけてくれたら光栄です。

 

ー規則正しさー

言語を勉強し始めるとワクワクします。新しい世界に飛び込んで早く自由に泳げるようになりたいと思います。そのために、長時間勉強する人は少なくないです。最初の頃はモチベーションが高いので勉強する時間を見つけたり、無理やり作ったりが簡単にできます。もちろん、そのペースをずっと保てたら、結構早く上手になれますが、一般人は(私も含めて)超人ではありません。皆さんには「実生活」があります。体調を崩したり、仕事をなくしたり、仕事が忙しくなったりします。日常生活は勉強時間の邪魔をするのが好きです。疲れた時や難を乗り越えたばかりの時は元気な時に作った勉強スケジュールに戻るのは難しいです。戻れても、休んだ時間が長くなればなるほど、追いつかなければならない語彙や文法が山ほどあると感じて結局諦めることが多いです。

 

では、どうすればよいのでしょう?

 

勉強時間の長さより規則正しさの方が大事です。つまり、一週間に1回3時間勉強するより、毎日5−10分勉強した方がいいです。言語は繰り返して覚えるので、まずは毎日少しずつ練習することで一番成長します。後は、5分位だと覚えられる単語の数も少ないので、忘れる可能性がより低いです。その上、毎日勉強すると習慣になります。何日飛ばしても、勉強が日常生活の一部ならまたやり始めるのは簡単です。

 

勉強を歯磨きに例えましょう。1日ダラダラして歯を磨くのを忘れても、次の日は歯を磨きますね。そして、歯がより綺麗になるように、一気に三時間磨こうとはしないでしょう。なので言語学習は歯磨きのように考えてみましょう! 

 

もちろん、人の集中力やスケジュールによって、毎日言語学習に使える時間は皆それぞれです。毎日、同じ長さで勉強しなくても大丈夫です。けれども、〇〇分の最低限の目標を決めた方がいいです。例えば、毎日最低10分勉強することを目指します。だいたい、勉強し始めたら、決まった時間の長さ以上続くことが多いです。それは始めるのが一番難しいですから。

 

言語学習の習慣をより強くするコツを三つ教えます。(他の習慣作りにも効きます!)

  • 出来るだけ、同じ時間や時間帯に勉強するとより始めやすくなります。

  • 新しい習慣はもう存在している習慣に合わせると身につけ易くなります。例えば、毎日同じ時間に散歩に出かけるなら、家を出る前か帰った後すぐに勉強するようにした方がいいです。合わせる習慣の内容は何でもいいですが好きな事の方がいいです。食器洗いが嫌いならそれとペアにしない方がいいですね。勉強も嫌いになってしまいます。

  • 学習が終わったら、小さなお祝いをしましょう!好きなチョコを一個食べたり、温かいコーヒを飲んだりだりしましょう。そうすると勉強する事はご褒美のいい気持ちと一緒になります。

 

ー完璧主義ー

日本で英語を教えていた頃の一番悔しい現象は生徒に質問をすると誰も答えてくれないという事でした。簡単なことを尋ねても返事は「シーーーーン」でした。日本の社会を見て、体験して私がわかってきたのは「日本人は間違えるのを恐れています。」私の経験では日本では間違えたら罰を与えられます。罰の形は状況によって色々ですが言語学習になると「バカにされる」のが罰です。中高生の世界は残酷で、いじめられたくない気持ちは100%同感できます。そもそも、その雰囲気を養い育てる社会自体が問題ですがそれは別の話です。私の意見にすぎないですが、大人になっても恐怖を抱き続ける日本人は少なくありません。

 

これから大事なことを言います。投稿の内容を全部忘れてもこれだけは覚えてもらいたいです。

 

言語学習の基盤は間違えることです。

 

間違わない人の種類は二つしかありません:

  • 何もしない人

  • 死んだ人

 

英語の母国語話者も英語を間違えるので母国語話者でない人が完璧に話せるのを目指すのは無茶な目標です。

 

間違えるのが好きな人はいないと思います。それは間違えることの嫌な気持ちは忘れにくいからです。子供の頃、間違えた思い出は皆さんありますね。その忘れにくさをうまく利用したら言語力を成長させることができます。間違える人は練習する人です。

 

まだ納得できません? やっぱりまだ恥ずかしすぎます? 

 

それではちょっとした物語を語ります。

 

初めて日本に行った時(2003年)、秋田県の岩木町の道の駅でウェイトレスのバイトをしました。ある日、年配の方が私が勤めていたレストランを訪れて、ラーメンを注文しました。そこまでは通常通りでした。そのあと状況が一変しました。

 

お客さん:ラーメンにニンニクが入っていますか?

私(聞き間違えたと思って):はい?

お客さん(よりゆっくり):このラーメン、ニンニクが入っていますか?

私(焦って):人肉??

 

その時「ニンニク」を初めて聞いた私は、聞いた音とその時点で知っていた漢字を勝手に頭の中で合わせました。

「ニン」=「人」

「ニク」=「肉」

ラーメンに人肉???このおじいさんはここの店はどんな店だと思っているの??と焦りました。幸い、同僚は私を助けてから、ニンニクの意味を後で説明してくれました。(二人で結構笑いました。)もちろん、とても恥ずかしかったですが、その日から「ニンニク」と「人肉」という言葉を忘れることがありませんでした。(「人肉」を使う機会はあまりありませんが…)

 

私の経験は確かに少しグロいですが間違えることの大切さをよく表しています。間違えれば間違えるほど上手になります。

 

欧米でよく聞くことわざがあります。「Life begins at the end of your comfort zone」 (日常の心地よい殻を破ったところから、真の人生が始まる。)ちょっと変えて、Language learning begins at the end of your comfort zone(日常の心地よい殻を破ったところから、真の言語力の成長が始まる)にしてみませんか?

 

ー最後にー

パート1で「WHY」(勉強する理由)がわからないと勉強し続けるのが難しいと言いました。その言語を勉強する人それぞれの個性的な理由にもう一つのもっと一般的な言語学習の「WHY」を認識してもらいたいです。言語の基本的な機能はコミュニケーションです。理想的に相手と自分の間にある距離を縮めるための道具です。なので、完璧に話せなくても、言いたいことが通じたら、コミュニケーションを上手に果たせたと思ってもらえたら光栄です。完璧な発言を目指さずに、相手に理解されるのを目指しましょう。後は会話をするには最低二人の参加が必要なので、話し相手に手伝ってもらうことは恥ずかしいことではないと思ってもらいたいです。

 

たまには下駄を預けましょう。

素晴らしいことが起きるかも知れません。

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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