Yifan Wuさんの演奏が素晴らしすぎた!ショパンコンクール

Kana K

Yifan Wuさん、

彼の演奏はすべて全部やばかった!!

特にノクターンとワルツの時点ですでに感動が湧き上がって泣きそうになっていたところに、舟歌のすごさがやってくる。この三十分で完全に魂を持っていかれた。

バラードで完全にノックアウトさせられました。

 

ノクターンの最初の音からピアノが生き生きしている。

右手のメロディの歌い方が本当に詩的で、どこかガルシアガルシアさんを思い出した。この曲は和音のところで、静けさを出しすぎて音楽が止まってしまう人が多いのに、彼は歌い続け、流れを絶やさない。

メロディから会話が聞こえてくるようで、すごすぎて痺れる。

 

ワルツで泣けることは滅多にないのに、彼の音楽の作り方は本当に素晴らしい。

「かっこいい」だけではなく、「感動!」という単純な言葉を超えて、大曲を聴いたときのように深く情に訴える演奏。ここでもガルシアさんを思い出した。本当にメロディラインの歌わせ方が半端ない。

ただガルシアさんと違うのは、歌わせ方の端の部分を強く(f)出さずに控えめにしていて、その細部の上品さが光っていた。

 

そして舟歌。もう一度聴きたいと思うほど圧巻だった。最初の入りのリズムからすでに心を掴まれる。ほんの少しの違いでここまで音楽が変わるのかと思うほど。

中間部の美しさから終盤の盛り上げまでの流れが見事で、全体がフォルテでも決してガツガツとした「頑張り感」が出ない。それは左手の軽やかさゆえ。

あの左手のコントロールには相当なテクニックが要る。できない人も多い部分だと思うけど、彼は完璧だった。

舟歌最大の山場を、美しく自然に持っていく力に心底感服した。

 

クラシックは同じ曲を何度も聴くけれど、「この曲ってこんなに美しい曲だったんだ」と初めて気づかされることがある。

そう感じさせるのは、

彼のようなピアニスト。

 

ショパン、そしてピアノという楽器の奥深さを改めて思い知らされた。

 

何度も聞きたい。

 

勝手に採点98点 





保存リストに追加済み

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

コメント (0)

ログインして、コメント投稿 ログイン »
Popular ribbon

出身国:

居住国:

教えるカテゴリ

講師の言語

日本語   ネイティブ
英語   流暢
フランス語   カタコト

Kana K講師の人気コラム

  • ピアノコンクールで入賞するための練習法

        ピアノコンクールで入賞するためには、単に毎日練習するだけでは不十分です。大体的に下の3つの観点から練習を見直すと、個性あるだけではなく、高い水準でミスの少ない演奏を実現できます。 1. ...

    Kana K

    Kana K

    0
    753
    2025年2月10日
  • 【音楽をより感動的にするための3つの工夫】

    ピアノ演奏は、ただ音を並べるだけではなく、聴く人の心に響く表現が大切です。今回は、演奏をより感動的にするための3つのポイントを紹介します。  **1. 曲の背景を理解する**   作曲者の意図や時代...

    Kana K

    Kana K

    0
    517
    2025年2月15日
  • 【速いパッセージを安定して弾くコツ】

    こんにちは!かなでピアノスクールのかなです! コンクールや発表会で、速いパッセージが転んでしまった経験はありませんか?指を正確に動かすためには、ただ速く弾くだけではなく、適切な練習方法が必要です。今...

    Kana K

    Kana K

    0
    493
    2025年2月17日
  • 【表現力を磨くための具体的な練習法】

    ピアノの演奏で「技術はあるのに感動しない」と言われたことはありませんか?表現力を高めることで、聴く人の心に響く演奏ができます。今回は、表現力を磨くための3つの練習法を紹介します。 1. フレーズごと...

    Kana K

    Kana K

    0
    476
    2025年2月16日
« 全講師コラム一覧へ戻る
お気軽にご質問ください!