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ヘッジファンドの「売り」に揺れた株式相場で学ぶこと

ISHIKAWA

先週の株式相場は、とても動きが大きい1週間でした。理由はいくつかあります。まず「第3金曜日」は指数オプションという商品の期限がくる日で、ヘッジファンド(プロの投資家)がまとめて売買を行うため、毎回値動きが荒くなりやすいのです。さらに今回は、「エヌビディアの決算発表」や、遅れていた「雇用統計の発表」が重なり、市場にとって大事なイベントが続きました。


その結果、エヌビディアや半導体、ナスダックなど、ハイテク株が大きく売られました。ナスダックは3週連続で上がったあと、今度は3週連続の大幅下落になっています。上がり続けたあとの調整としては、よくある流れです。


ただ、今の下落がずっと続くというわけではなく、今週あたりで一度「底」をつける可能性も考えられます。ただし注意したいのは、個人投資家が不安になって売り始めると、ヘッジファンドなどの大口がそれにつられて、さらに売りを重ねる動きが出る場合があることです。そうなると相場はもう一段下がってしまいます。


ではどうしたらいいのか。大切なのは、焦って売らないことです。今回のような調整は、過去にも何度も起きており、前回の高値まで戻ることも多くあります。今持っている株は、前回高値まで戻ったときに売る、という明確な目標を持つほうが冷静に判断できます。


また今回の相場で一番よく分かったのは、「一つのジャンルに偏る危険」です。ハイテクや半導体が下がる一方で、医薬品などのヘルスケア関連は上がっていました。まさに「卵を一つのカゴに盛るな」という有名な言葉のとおりです。


どんな時でも安定して投資を続けるには、ハイテクだけでなく、景気に左右されにくい「ディフェンシブ株」も組み合わせて、バランスの良いポートフォリオを作ることがとても大切です。


もし今回の相場を見て不安を感じたなら、正しい知識を身につけるチャンスでもあります。私のレッスンでは、こうした「相場の動きの理由」「下落相場でどう行動すべきか」を、初心者の方にも分かりやすくまとめてお伝えしています。

 

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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