第5回:テスト結果の「開封の儀」,数字の奥にある努力を探す
定期テストや模試の結果。
志望校判定や偏差値が突きつけられる瞬間は,実は子どもにとっても大きなストレスになっています。
「親に何と言われるか」「どうせ言うことは分かっている」
そんなふうに身構えながら,結果を持ち帰ってくる子も少なくありません。
もちろん,パッと開く瞬間の緊張感は,親御さんにとっても相当なものです。
しかし,不思議と成績が伸びていく子の親御さんには,結果を見た時の「あるある」な共通点があります。
それは,結果の良し悪しだけで判断するのではなく,解けた問題のプロセスや,前回からの成長に光を当てることです。
■ 危険なのは「見方」が固定されること
本当に注意すべきなのは,点数の良し悪しそのものよりも,「毎回,同じ見方をしてしまうこと」です。
「なんでこんな点なの!」「C判定だったの?」
結果だけを見て問い詰めてしまうと,学びの本質から少しずつ遠ざかってしまいます。
この見方が続くと,努力しているのに伸びない状態に入りやすくなります。
点数は大事です。判定も無視できません。
でも,そこだけを見てしまうと,次に何を直せばよいのかが見えなくなります。
■「できていないところ」より先に「伸びたところ」を見る
テスト結果を見ると,どうしても先に悪いところへ目が行きます。
これは自然なことです。親として心配だからです。
ただ,伸びる家庭では,見る順番が少し違います。
まず,できるようになった部分を見つける。
たとえば,「この数学の後半の応用問題,よく正解できたね。どうやって解いたの?」「前はここで止まっていたけど,今回は途中式が書けているね」「英語の長文,前より最後まで読めるようになっているね」
このように,まず成長した部分に光を当てます。
そのあとで,「では,次はどこを直そうか」と課題を見つけます。
この順番が変わるだけで,子どもの受け取り方は大きく変わります。
口では大人びたことを言っていても,まだ成長途中の子どもです。
最初に責められたと感じると,その後のアドバイスは耳に入りにくくなります。
■ 間違いは失敗ではなく「修正データ」
中学生以上の学習において,本当に怖いのは,「どうせやっても無駄かも」という無力感です。
伸びる家庭では,無意識のうちに加点方式で会話を始め,子どもの自己肯定感を守っています。
間違えた問題に対しても,「ここを直せば,まだ点は伸びそうだね」と淡々と受け止めます。
間違いは,失敗ではありません。次に補強すべき場所を教えてくれる,大切な修正データです。
親が動じずに,「次はどこを補強しようか」と前向きな戦略会議に変えていく。
そうすると,子どもは失敗を恐れすぎず,次の学習へ向かいやすくなります。
■ テストは「戦略図」に変えられる
「何点だった?」という問いは,過去を見ています。
もちろん,点数を見ることは必要です。
でも,そこから一歩進んで,「どこが成長した?」「次はどこを直せば伸びる?」と見方を変えると,テストはただの通知表ではなくなります。
次に何をすればよいかが見える,最強の戦略図に変わります。
実は,この違いだけで,同じ勉強時間でも結果が分かれ始めます。
今日から,結果の数字の奥にある,お子さんの努力を探してみませんか。
■ ご家庭だけで抱え込まなくてもいい
ただ,努力しているのに結果が変わらない場合,原因は本人のやる気だけではないことがあります。
やり方そのものよりも,「どこでつまずいているのか」「何から直すべきなのか」という学習の構造が見えにくくなっている場合です。
親御さんは当事者です。だからこそ,冷静に見ようとしても,どうしても感情が入ります。
お子さんも評価される側なので,自分の弱点を客観的に整理するのは簡単ではありません。
「うちはどこがズレているのか」
これは,ご家庭ごとに違います。
そこを25分で整理すると,次にやるべきことがかなりはっきりします。
原因が分かるだけでも,親子ともに気持ちが少し楽になります。
次の一手への戦略図を,一緒に作ってみませんか。
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25分で「つまずきの原因」を明確にする
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