イギリス英語の子音を特徴づける5つの必須ポイント

Jin. A

1. 弾き音(Flap T)にならない「明瞭な T」(Crisp 'T')

アメリカ英語のように母音に挟まれた「t」がラ行・ダ行のように濁る現象(Flapping)が起こらず、息を鋭く吐き出す破裂音としてクリアに発音されます。

  • water (/ˈwɔːtə/)
  • better (/ˈbetə/)
  • city (/ˈsɪti/)
  • letter (/ˈletə/)
  • computer (/kəmˈpjuːtə/)

 

2. 飲み込むような「声門破裂音」(Glottal Stop: /ʔ/)

単語の途中や語尾の「t」を舌先で作るのではなく、喉の奥をピタッと閉じて息を止める「ッ」という無音の響きに置き換える現象です。

  • network (/ˈneʔwɜːk/)
  • football (/ˈfʊʔbɔːl/)
  • button (/ˈbʌʔn/)
  • department (/dɪˈpɑːʔmənt/)
  • Scotland (/ˈskɒʔlənd/)

 

3. 単語をつなぐ「リンキング R」と「イントルーシブ R」

普段は発音しない語尾の「r」ですが、直後の単語が母音で始まる場合のみ「r」が復活して連結します。また、スペルに「r」がなくても、特定の母音の後に母音が続くと滑らかに発音するために「r」が挿入される現象(Intrusive R)が起こります。

  • far away (/fɑːr əˈweɪ/) ※Linking R
  • four o'clock (/fɔːr əˈklɒk/) ※Linking R
  • law and order (/lɔːr ənd.../) ※Intrusive R
  • idea of (/aɪˈdɪər əv/) ※Intrusive R

 

4. 「クリアな L」と「ダークな L」の明確な区別

母音の前の「L」は前の方で明るく響かせ(Clear L)、母音の後や語尾の「L」は喉の奥で暗く響かせます(Dark L)。

  • Clear L: light, letter, glass
  • Dark L: milk, apple, beautiful, castle

 

5. /uː/ の前の「j」の保持と融合(Yod-coalescence)

アメリカ英語で脱落する「j(ヤ行の渡り音)」が残り、さらに直前の「t」や「d」と融合して「チュ」「ジュ」のような破擦音に変化する傾向です。

  • tune (/tjuːn/ → /tʃuːn/)
  • duty (/ˈdjuːti/ → /ˈdʒuːti/)
  • student (/ˈstjuːdənt/ → /ˈstʃuːdənt/)

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