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Cafetalk Tutor's Column

Sachiko 講師のコラム

ロンドン生活こぼれ話 その28 ロンドンの花火

2013年11月11日

 日本で花火大会と言えば夏の風物詩ですが、ロンドンでは先週末、今週末にあちこちで花火大会が開催されていました。なぜかと言うと、知ってる方も多いかもしれないですが、11月5日はガイ・フォークスナイトだったからです。

 さて、ガイ・フォークスナイトですが、リンク先のウィキペディアの説明が英語で分からない!という方の為に軽く説明すると、このガイ・フォークスナイト、Guy Fawkes DayBonfire nightとも呼ばれます。1605年、当時イギリス国教会を優遇する政策の元、カトリック教は弾圧されており、それに不満を感じていたカトリック教徒の過激派が国会議事堂の地下に爆薬をしかけ、当時の国王ジェームズ一世やその子供やその他の国会議員を殺害しようとしました。

 しかし密告により11月5日、地下に爆薬と共に火付け役として隠れていたGuy Fawkes、及びその仲間は全員逮捕され、計画は未遂に終わりました。

 その日、ロンドンの住人は外に出てかがり火(bonfire)を焚いたりお祭り騒ぎをし、この陰謀の失敗をお祝いしたそうです。それがきっかけで、今も11月5日には各地で花火を打ち上げるイベントが行われたり、家の庭で打ち上げ花火をする人がたくさん居ます。

 今年は11月5日は火曜日だったので、先週末と今週末にロンドン各地で花火大会が行われていました。特に今週末は私の家の近くでも打ち上げ花火をやっている様で、一時間ほど花火の音がずっと聞こえていました。

 ところで、私は今年の夏に日本に帰省した際、久々に日本の花火大会に行ったのですが、日本の花火は一つ一つ丁寧に打ち上げられ風情を楽しむのに比べ、こちらの花火はいかに派手にたくさん打ち上げるか、といった所にポイントが置かれていると思います。

 日本では夏には家庭用の手持ち花火を買う事が出来ますが、こちらでこの時期に売られる花火は全部打ち上げ花火。スーパーでも売っていたりします。

 最近はハロウィンとも混ざってきていて、ハロウィンの日に、楽しむ為に打ち上げ花火を上げている人も結構います。

 もう一つ、ロンドンの花火と言えば大晦日に新年を迎えると共にロンドンアイで打ち上げられる花火が有名です。実は私、ロンドンに9年以上住んでいますが、この花火は遠くからしか眺めた事がありません。

 とにかくすごい人・人・人で、何時間も前に行かないと見られない上に、帰りは大混雑で帰ってくるのも大変らしいので、寒い夜にそんな所で何時間も待つ気力はないので、見るとしても家の近くのロンドンが見渡せる丘の上に行って見ていたりします。

 ちなみにロンドンの大晦日は、地下鉄もバスも全部ただで乗れるのですが、その代わり花火の行われるロンドンアイのある中心地は地下鉄の駅も閉鎖、バスも通っていないので、結構歩かないとバスや地下鉄に乗る事が出来ません。それでも夕方から寒い中外で待ってカウントダウンの花火を見ようとする人達は、本当にタフですね。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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