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Cafetalk Tutor's Column

中村勇太 講師のコラム

弓の使う量と意思

2017年5月11日

今日もレッスンの曲から。

よく知られているバッハのメヌエット。

もとはアンナ・マグダレーナの音楽帳(バッハの後妻が日記のように書き留めたピアノ曲集)の1曲です。

ほとんどが8部音符と4部音符の曲ですが、機械のように音価どおり弾くと、全然曲らしくなりません。

もちろんそういう機械的な練習も楽器の発音や音程の確認には必要なのですが...

大切なことは4分の3拍子、ダンスをイメージすること。

その音が踏み込むステップなのか、

その音形がターンするところなのか...

イメージできない人はShall We ダンス? を鑑賞しましょう。草刈さんの台詞の中に、結構演奏にもつながる大切なことがあります。

問題は、こう弾きたい、頭の中では鳴っている、口で歌ったらできる...ことを「どうやって楽器の演奏、物理現象に移し替えるか」、どうやって「音から意思を感じさせるか」です。

なんだか抽象的な精神論みたいに聞こえるかもしれませんが、この曲だと、まずト長調=G majorなのでGの音が鍵と思ってよく響かせ、音の伸びを生み出せるように弓の使う量と場所を探していきましょう。

頭の中で、口で...歌える通りに弾く、これは本当に大変なことですが、一番の楽しみです。

目指すは教材の曲と思えない演奏!!

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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