Let the world spice up your life.

Cafetalk Tutor's Column

Tutor Suguru 's Column

【語学のツボ】日本語の音の不思議

Mar 25, 2020


フランス語には単語と単語の音をつなげて発音する「リエゾン」というものがある。例えば、"Il est Tom" (彼はトムだ)という文があったとき、"Il"と"est"を分けて発音するのではなく"Il"の語末の"l"と"est"の語頭の"e"をつなげて"le"という音にして発音する。

一方で、日本語にはそういった音と音をつなげて発音するルールはない。「彼はトムだ」という文は"kare wa Tom da"という音で構成されているが、全て独立して発音される。

しかしながら、日本語には音が崩れて発音されることが多々ある。例えば、「ありがとう」は「ありがと」や「あざーす」、「あーす」などと発音されることがある。そして、大半の日本人がこれをなぜか理解できる。おそらく、その理由の1つは推測にある。何かをあげたときに、その人から「あーす」といわれたら頭の中で「ありがとう」と自動的に変換され理解される。一方で、フランス語の場合はそうはいかない。「ありがとう」を意味する"Merci"であればしっかりと"メルシー"と発音しなければならない。これを"メーシー"と発音しても相手には理解されない。たとえそういう場面であってもだ。これはフランス語に限ったことではない。英語やそのほかの言語でもおそらく音を崩しすぎても理解されるということはほぼないだろう。そして、それこそが日本語を勉強している外国人を困らせる要因の1つである。

学校やテキストでは「こんにちは」と習ったのに、実際に日本人と会話したら「こんちは」、「ちわー」、「ちっす」などと言われる、なぜなのか。フランス語にも会話表現はあるが、音が変わることはない。"salut"であれば永遠に"salut"なのだ。日本語の音はなんとも不思議だ。

Got a question? Click to Chat