【中学受験】新6年生は国語の過去問やろう

kuro

受験勉強を進めている旧小学5年生のみなさん、ついに6年生になりましたね。

いきなりですが、これから受験勉強をはじめる、という人でなければ、、、

国語に関しては、ここらで一度、第一志望校の過去問を解いてみるのはどうでしょうか

国語には漢字を除いて「未習範囲」というものがありません。(もちろん、その漢字ですらも塾通いの生徒さんなら学習も進んでいるでしょうが)

もちろん、「全くわからない・・」「もういやだ、自信なくした」となっては悲惨です。でも、多くのケースであれば1回解いてみるのは有効なのではないかと思っています。

メリットはいろいろ

通常は秋ぐらいから、ということをよく聞きますが、国語に関しては早くてもいいと思うんですよね。というのも以下のメリットがあるからです。

メリット① ゴールまでの距離感をつかめる

早いうちに一度やってみて、誰か指導者(親、先生)に見てもらうことで、その指導者にとっても、現状のお子さんとゴールまでの距離感がつかめるので、1年間の計画を考えやすくなります。家庭教師にとってはこれが一番ありがたいです。正直模試だとよくわからない部分もあります。

メリット② 模試で一喜一憂する考え方から抜け出すきっかけになる

もちろん模試の成績もいいに越したことはありませんが、あまりに気にしすぎると無駄なエネルギーを模試に使っていることになります。もし、毎回、親子の間で大きく一喜一憂していたとしたら、その感情はまるまる無駄です。

そうではなく、あくまで過去問を攻略することがゴールのはずです。過去問に一直線に向かうことのほうが大事なんだということが、少しでもご家庭で実感できる良い機会になると思います。

メリット③ 「過去問演習が間に合わない」事態をなくす

過去問演習は第一志望であれば、最低5年、できれば10年分くらいまでさかのぼっていいと思います。第二、第三も含めると、あわせて15〜20年分くらいになってもおかしくありません。

秋ごろから始めても意外と時間がないんです。4科目やらないといけないからです。

しかも、国語の問題って、一回読んだら内容わかっているから使い捨てだろう、と思うかもしれませんが、第一志望の過去問に関しては3回やってもいいくらいです。

それだけやれば、「出題者の頭の中」が見えてきます。もちろん、模試の過去問をやりこんで、模試の出題者の頭の中なんかが見えたって意味がありません。そうではなく、過去問をやり込むことで、その中学に入ったら直接教えてもらうかもしれない国語の先生の頭の中を垣間見る、ということが重要なのです。

去年やった〇〇〇〇中なんかは、出題者の世代、年齢までが分かりました。ご自分で本文を書き下ろしていたんですね。まあ、年齢が分かっても意味ないですけど・・・。

メリット④ 適切な声かけをすれば「自信」がつく

とはいえ、力が全くない状態で、ものすごく高望みをしている場合は、さすがに過去問をやるのはおすすめできません。(あまりに非現実的な志望の場合、早めに現実を知って軌道修正するという意味では有用ですが)

そうではなく、ある程度狙えると考えているのであれば、やってみる価値があります。

そしてそこで重要なのは、やったことで本人に「プラスの影響を与えること」です。

間違っても、「お前、全然ダメだな」と蹴落としてしまわないように!(親御さんが先生をしているときに、特に気をつけたいことです)

「よく頑張った!今の段階でここまでできれば上々だよ。記述問題の練習を重点的にやっていこう」
「物語文の問題が難しいね。ということは、この部分の対応力を上げていけば、希望が持てるね」
「漢字、語彙系をもっとしっかりやっていく必要があるね。問題への対応力はあると思うよ」

などなど、一例ですが、早めのチャレンジを労いつつ、適切な声かけ、方針を立てられる存在がいれば、今の時期にやったとしても、過去問は必ずプラスに作用することでしょう。

方法

やる問題はどれでもいいのですが、新しい情報を知りたいし、かといって直近の問題はあとに取っておきたいので、たとえば、2番めに新しい過去問(今年2020年度であれば、2019年度)をやってみるのはどうでしょう。

1. 制限時間以内に解く。
2. 残りを時間無制限で解く。
ただし、かかった時間は計測する。
また、制限時間以内に解いた部分とそれ以外の部分が分かるように印をつけてください。

難しいものもあるかもしれませんが、がんばって全部埋めてください。

白紙答案だと、やってないのと同じになりますから、カンでも何でもいいので(良くないけど)書きましょう!

で、それを誰か、国語も見ることができるお父さんお母さん、または先生に見てもらいましょう。

僕の授業の場合

通常の僕の中学受験国語の授業では、模試の解説を1回分60分でやっていることが多いです。

6年生なりたてで過去問をやるのですから、過去問1年分を解説するのに、60分では足りないかもしれません。(人にも場合にもよりますし、やってみないとわかりませんが)

その場合は、過去問の解説は1回分だけと決めて解説するのも良いですし、別途授業を追加するもよいです。

もしくは、(模試よりはるかに重要な情報なので)通常やっている模試の復習の回を潰してもよいと思っています。

もちろん、ご家庭によっては、まだ過去問はやめておきたい、模試の復習だけで今は良い、というお考えもあるかもしれません。それもありだと思います。

いかがでしょうか・・・?

単発でも過去問をみてほしい!ということであればいつでもご連絡ください(宣伝)。

ではでは。

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

Comments (0)

Login to Comment Log in »
Premium ribbon

from:

in:

Unterrichtet

Language Fluency

Japanisch   Native
Englisch   Daily conversation

kuro's beliebteste Kolumneneinträge

  • Lyric Writing / Composition / Theory / Music Production

    「浮遊感のあるコード」とは?〜Burt Bacharach "This Guy's In Love With You"分析

    DTM・作詞作曲講座で、 コードの分析をするレッスンがありました。 その中で非常に興味深いものがあったのでご紹介します。 ちょっと長いです。。 Burt Bacharach(バート・バカラック)...

    kuro

    kuro

    0
    18286
    Jun 3, 2017
  • Grundschule

    受験しない小学生が絶対やるべきこと

    箱根に行ってきました! 小学生のお子さんで、「なかなか勉強しない」や、「将来に向けて学習習慣をどう身につければいいか」など、ご相談を受けることがよくあります。 今回、たまたま機会があり、自分...

    kuro

    kuro

    0
    12768
    Nov 12, 2017
  • Grundschule

    中学受験にスタディサプリは使える!?

    今日は暑いですね汗 さて、今日はリクルートが提供している「スタディサプリ」についてお話します。小4から大学受験まで、月額980円で講義見放題のサービスです。子どもに最もかかるのは教育費。そんな日本...

    kuro

    kuro

    0
    10592
    Jun 10, 2017
  • Grundschule

    タブレットを使った勉強はアリかナシか!?

    iPadをはじめとしたタブレットを学習のツールとして導入するケースが増えています。私立の中高で「一人1台のタブレットを導入した」というニュースを聞くようになりました。今まで紙ベースだけでやってきた勉...

    kuro

    kuro

    0
    9626
    Apr 23, 2018
« Back to List of Tutor's Column

Got a question? Click to Chat