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Cafetalk Tutor's Column

Yukiko.T 講師のコラム

まぎらわしい漢字語

2021年2月22日

日本と韓国は、共に漢字文化圏に属します。現在韓国語はほぼハングル文字で表記されているものの、実は漢字由来の「漢字語」が多く使用されています。皆さんもご存じの通り、漢字は元々中国から伝わったものです。そのため、中国をはじめとする漢字圏の者同士であれば、互いの言語を知らずとも漢字を利用してある程度の意思疎通が可能です。また、日本語と韓国語の漢字語には、発音が似ているものが多く存在します。韓国語と中国語の場合はさらに発音がそっくりなため、中国語を全く知らない私のような者でも、発音を聞いただけで意味がわかってしまうという珍事が発生したりします。このように韓国語学習者にとって便利な漢字ですが、似ているだけに陥りがちな落とし穴が待っていることも忘れてはいけません。
 例えば、日本で「飲食」は飲んだり食べたりすることを指しますが、同じ漢字の韓国語「음식[ウムシク]」は食べ物や料理を指しますので、意味するところがビミョ~にずれているのがわかります。また、日本で「生水」といえば煮沸していない飲み水のことですよね。同じ漢字の「생수[センス]」を韓国の国語辞典で引いてみると日本語の生水と同じ意味が書いてはあるのですが、実生活では通常ミネラルウォーターを意味します。日本で飲み水を指す「飲料水」ですが、韓国で「음료수[ウムニョス]」という単語は一般的に飲み物、とりわけソフトドリンクを指すことが多いです。ご参考までに飲み水を意味する韓国語は「식수[シクス](食水)」といいます。それから、「氷水」。これも韓国では氷の入った水ではないのですが、何だかおわかりになるでしょうか。そうです、皆さんの大好きなかき氷(빙수[ピンス])のことなんです!それでは氷入りの水は何というのかというと、固有語で「얼음물[オルムムル]」といいます。皆さん、まぎらわしい漢字語にはくれぐれもご注意を^^

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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