※「京都徒然(つれづれ)」は、わたしが京都にいるときに見たこと、感じたことをお伝えするコラムです。
(徒然(つれづれ)…何もすることがなくぼんやりしていること)
今日の京都は最高気温36.4度。
これまでで一番遅い猛暑日(もうしょび)※だそうです。
もう9月の中旬なのに、
真夏(まなつ)のような日差(ひざ)しが照(て)りつけています。
※猛暑日:最高気温が35度以上の日
前に、京都は日本で一番暑い街だと書きましたが、
今年も、京都の猛暑日(もうしょび)の日数は8月末で37日間。
これは、1942年以来81年ぶりの記録だそうです。
もちろん、今年も日本の中で一番暑い街です。
京都の夏は、街のところどころで
百日紅(さるすべり)の花が満開(まんかい)です。
強い日差しの中で
赤、白、ピンクの花が燃え上がるように咲いています。
百日紅は、
百日間、赤い花を咲かせるので「百日紅」と書き、
木登りが得意(とくい)な猿も登れないくらい
木の肌が滑(なめ)らかなので「さるすべり」と読みます。

でも、百日紅の花は、
日本ではあまり人気がないように思います。
梅や桜は、「梅が咲いた」「桜が咲いた」と言って
季節の訪れを喜びあう花、
紫陽花は、梅雨時(つゆどき)の情緒(じょうちょ)を語り合う花ですが、
「百日紅が咲いた」ということが話題になることはありません。
暑い夏の訪れを告げる花なので
あまり歓迎(かんげい)されないというのもあるかもしれませんが、
100日咲き続けているという強さが
日本人の美意識(びいしき)に合わないのではないでしょうか。
日本人は、
桜のように咲いてすぐ散る「儚(はかな)さ」や
紫陽花のように、時間とともに花の色が変化する「移(うつ)ろい」の中に
美しさを感じてきたようです。
百日紅は、暑い中で、
百日間咲き続けるという強さが、
日本人が好む繊細(せんさい)な情緒(じょうちょ)とは
馴染(なじ)まないのだと思います。
「さるすべり」という呼び方も、どこか軽く見てますよね。
でも、私は、百日紅の花を見ると、
暑い中でも懸命(けんめい)に咲き続ける花に、
勇気とエネルギーをもらいます。
気候変動の中で、
9月になってもこんなに暑い京都です。
日本人の美意識(びいしき)が、
日本の四季の変化の中から生まれたことを考えると、
これから日本人の美意識(びいしき)も変わっていくのかもしれません。
百日紅の花を見ながら、
そんなことを考えました。
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KOBA
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