【古文・漢文】古文の和歌の読み方と対策ポイント

AZUKI

 
古文・漢文の勉強法

高校受験や大学受験において、古文の和歌の読解は多くの受験生にとって悩ましいポイントです。特に和歌は現代の言葉遣いや表現と大きく異なり、慣れないうちは難解に感じることが多いでしょう。しかし、和歌の読み方のコツや対策を押さえれば、スムーズに理解できるようになります。

この記事では、和歌の基本的な読み方、よく出る問題の形式、受験勉強で押さえるべきポイントを詳しく解説します。和歌が得意科目になる第一歩を踏み出しましょう!


和歌とは?

和歌は、日本の伝統的な詩の形式で、特に平安時代から鎌倉時代にかけて多く詠まれました。古文の教科書や問題集に出てくる和歌の多くは、主に「短歌」と呼ばれる形式のものです。

和歌の基本構造

和歌は、5・7・5・7・7の31音から成り立っています。

  • 上の句(かみのく):5・7・5
  • 下の句(しものく):7・7

上の句と下の句の関係性を考えることが、和歌を理解するための重要なポイントです。

和歌の内容

和歌は「自然」「恋」「人生」などをテーマに、詠み手の心情や情景を簡潔かつ美しく表現します。具体的な表現が少なく、暗示的な内容が多いのが特徴です。


和歌を読むための3つの基本ステップ

和歌は現代の言葉遣いに慣れた私たちにとって、一見難解に思えるかもしれません。しかし、以下の3つのステップを踏むことで、スムーズに内容を理解できます。

1. 和歌の文法を確認する

和歌を理解する第一歩は、古文文法の知識を活用することです。特に以下の点に注意しましょう。

  • 助動詞の意味と活用形 例:「けり」「つ」「ぬ」「む」などは、和歌の中で頻出です。
  • 係り結び 和歌では「ぞ」「なむ」などの係助詞が使われ、結びが文末にくることが多いです。

例:「花の色は移りにけりな…」
→「にけり」は過去の助動詞「けり」と完了の助動詞「ぬ」が組み合わさった形です。

2. 修辞技法に注目する

和歌には美しい表現を生み出すための技法が多く使われます。以下の修辞技法を覚えておくと、読解が楽になります。

  • 縁語(えんご):関連する言葉を用いて意味を深める 例:「波」「浜」「寄る」→海や恋愛の場面を連想させる。
  • 掛詞(かけことば):1つの言葉に2つ以上の意味を持たせる 例:「松」→「待つ」と「松の木」の2つの意味を掛けている。

3. 背景や作者の心情を想像する

和歌を詠んだ時代や作者の気持ちを考えることで、内容を深く理解できます。背景知識を得るためには、教科書や参考書に載っている解説をしっかり読むことが重要です。


和歌の読解問題で押さえるべきポイント

受験の古文では、和歌そのものが出題されることも多く、設問形式は主に以下の3種類に分かれます。

1. 現代語訳を問う問題

和歌の内容を現代語に訳す問題では、主に助動詞の意味や掛詞の解釈が鍵となります。

  • 対策:頻出の助動詞や和歌特有の表現を暗記し、文法を正確に理解する。

2. 表現技法を問う問題

和歌に使われている掛詞や縁語、対句などの技法を答える問題です。

  • 対策:教科書や問題集で技法の名前とその例を覚える。

3. 詠み手の心情や和歌の主題を問う問題

和歌が詠まれた背景や心情を読み取る問題です。

  • 対策:古典常識や和歌のテーマ(恋愛、自然、無常観など)を整理しておく。

和歌の効率的な勉強法

1. 頻出和歌を暗記する

受験でよく出る和歌を暗記すると、どのような表現が好まれたのか、作者の意図を感じ取る感覚が養われます。

  • 例:百人一首 百人一首は高校受験・大学受験のいずれでも重要です。例えば以下の和歌を覚えましょう。春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山(持統天皇)
    →「季節の移ろい」を詠んだ和歌で、時間の流れや自然の美しさを感じ取ることがポイント。

2. 文法と単語を徹底的に覚える

和歌に登場する単語や助動詞は、古文全般の文法と大きく重なります。古文単語帳や文法書を活用して、繰り返し練習しましょう。

3. 背景知識を増やす

和歌の内容を深く理解するには、平安時代の文化や風習を知ることも大事です。「平安貴族の恋愛観」「自然に対する感受性」などの情報を参考書で学びましょう。

4. 問題集でアウトプットする

勉強した知識を活用するために、和歌の読解問題が多く載っている問題集を解きましょう。特に大学受験向けの問題集は解説が詳しいので、ミスした問題の解説を徹底的に読み込むことが大切です。


和歌を得意にするための具体的な対策スケジュール

1ヶ月目:基礎固め

  • 古文単語帳で基本単語を暗記。
  • 助動詞の活用表を毎日確認。
  • 百人一首から10首を選び、意味を調べて暗記。

2ヶ月目:応用力をつける

  • 問題集を使って、和歌読解問題を解く(週3〜4回)。
  • 修辞技法をリスト化し、それが使われた例を暗記。
  • 和歌のテーマごとに背景知識を整理。

3ヶ月目:試験形式で演習

  • 過去問を解き、時間配分を意識しながら練習。
  • 解答の根拠を自分で説明できるようにする。
  • ミスした問題を集中的に復習。

最後に

和歌は慣れるまで難しいと感じるかもしれませんが、読み方のコツをつかめばむしろ楽しくなります。古典の魅力を味わいながら、効率的に勉強を進めましょう。

本記事で紹介したポイントを実践すれば、和歌が苦手科目から得意科目へと変わるはずです!ぜひ一歩ずつ進めてみてください。

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