注意されるとふてくされてしまう子とのレッスン

今日は、「注意されたとたんに顔がムッとして、やる気をなくしてしまう子」について書いてみたいと思います。

レッスン中、どうしても直した方がいいところや、
ちょっと集中が途切れている場面では声をかけることがあります。

でも中には、その瞬間、
わかりやすく不機嫌な表情になったり、椅子にだらんともたれてしまったり、
手を止めて、黙り込んでしまう子がいます。

一見、反抗しているようにも見えるけれど、
実際は自信をなくしたり、恥ずかしさを感じていたりすることがほとんどです。

子どもにとって、「注意される＝自分を否定された」と感じるのは自然なこと。
特に繊細な子ほど、たった一言で心を閉じてしまうこともあります。

だから私はまず、指摘の仕方に気をつけます。
「違うよ」ではなく、「これ、もっとよくなるかも！」と伝え方を変える。
もしくは、その子が納得しやすいように、「なぜそうするのか」を具体的に説明する。

そして、それでもふてくされてしまったときには、
無理に機嫌を直させようとはしません。
静かに受け止めて、少し時間を置くこともあります。

ただし、放っておくわけではありません。
レッスンの最後には、いつも通り、
「今日注意されたことはなんだったっけ？」と振り返って、自分の言葉で書いてもらいます。

ムッとしていた時間があったとしても、
最後に冷静に振り返ることで、「それでも学べた」という実感が残るからです。

次の週、ほんの少しでも直してきていたら、
「前回より○○がよくなってたね」と、できたことに必ず目を向けます。

こうした積み重ねの中で、
少しずつ、注意されること＝成長のヒントと捉えられるようになっていく子もいます。

私自身、注意されたことに過剰に反応してしまう気質だったので、
「またできてないと思われたくない」という気持ちがどれだけしんどいか、よくわかります。

だからこそ、レッスンは常に、
「できないことより、できるようになろうとしている過程」を大切にしたい。
ふてくされてしまうのも、その子なりの“自分を守る反応”なんですよね。

ピアノを通して、
そうした反応にも寄り添いながら、
一緒に前に進む方法を見つけていけたらと思っています。

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