思い通りに弾けないと泣き出してしまう子

Kana K

ピアノスクールかなでのかなです!

レッスン中、
うまく弾けなかったとたんに涙がこぼれてしまう子がいます。

前までは弾けていたはずのフレーズ、
今日こそはと思っていたところで間違えてしまったとき、
感情が一気にあふれて、こらえきれなくなる。

そんな姿を見ると、
“悔しい”という気持ちがしっかり芽生えている証拠だなと感じます。

本当にやる気がないとき、人は泣きません。
自分なりにがんばってきたからこそ、
それがうまくいかなかったとき、どうしたらいいかわからなくなる。
子どもなりに、自分の中でしっかり理想を持っているんですよね。

ただ、その感情に飲み込まれてしまうと、
集中が切れてしまったり、やり直すのが怖くなったりします。

こういうときは無理に元気づけたりせず、
少し落ち着く時間をとってから、一緒に小さな確認をしていくようにしています。

たとえば、
「今のところ、どこが難しかったと思う?」
「じゃあ、そこだけ少しゆっくりやってみようか」

一度気持ちを整理すると、
たいていの子はまた鍵盤に向かえるようになります。
そのあとに弾けた部分は、何も言わなくても、
本人の表情が少し和らぐ。

レッスンの最後にはいつも通り、
今日注意されたことを一緒に思い出して書いてもらいます。

直し方を一緒に確認しながら、
「ここは最後にきれいに弾けてたね」など、
言葉の中で自然に、できたことも伝える

泣いたことより、そのあとどうやって戻ってきたか。
その過程こそが大切で、
その子の中に静かに積み重なっていくんだと思います。

ピアノは感情の出入りがそのまま音に表れる習いごと。
だからこそ、感情が揺れた経験をどう受け止めるかが、次の一歩につながっていく気がしています。

かな

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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