【ピアノ】“音の粒を揃える”という感覚を育てる

Kana K

 

こんにちは。ピアノスクールかなでのかなです。

「音の粒を揃えて」と言われたことがある方は多いと思います。
でも、それが何を意味するのか、どうすればそうなるのか、言葉だけではピンとこないこともありますよね。

私はよく、音の粒を揃える練習は「音の線をまっすぐに引く練習」と似ていると話しています。
美術の世界でも、線が安定して引けなければ形は歪みます。ピアノも同じで、音が不揃いだと、どれほど音楽的な表現を意識しても伝わらないことがあります。

ではどうすれば揃うのか?

私のおすすめは、まず“強弱をつけないで”、ゆっくりと、均等な力で弾くことです。
このとき大切なのは、指をバタバタさせないこと。
小さい音で、鍵盤の底まで均一に押す感覚を磨くことで、粒のそろった演奏に近づきます。

特に、弱い音で粒をそろえるのは難しいですが、その分、耳と指の繊細さが磨かれていきます。
これができるようになってくると、フレーズの中でも細やかな強弱やニュアンスをつけやすくなります。

私は、生徒さんに「まずはまっすぐな線を引けるようになること」を目指してほしいと伝えています。
そのあとで、線の太さや濃淡をコントロールするような感覚で、音に表情を加えていく。
その順番が大切だと思っています。

表現というのは感情だけでできるものではなく、しっかりと整った土台の上にあるからこそ、説得力を持って届きます。
まずは指先と耳のセンスを、ゆっくり育てていきましょう。

かな

Added to Saved

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

Comments (0)

Login to Comment Log in »
Popular ribbon

from:

in:

Lesson Categories

Language Fluency

Japanese   Native
English   Fluent
French   Just a few words

Kana K's Most Popular Columns

  • ピアノコンクールで入賞するための練習法

        ピアノコンクールで入賞するためには、単に毎日練習するだけでは不十分です。大体的に下の3つの観点から練習を見直すと、個性あるだけではなく、高い水準でミスの少ない演奏を実現できます。 1. ...

    Kana K

    Kana K

    0
    581
    Feb 10, 2025
  • 【表現力を磨くための具体的な練習法】

    ピアノの演奏で「技術はあるのに感動しない」と言われたことはありませんか?表現力を高めることで、聴く人の心に響く演奏ができます。今回は、表現力を磨くための3つの練習法を紹介します。 1. フレーズごと...

    Kana K

    Kana K

    0
    415
    Feb 16, 2025
  • 【音楽をより感動的にするための3つの工夫】

    ピアノ演奏は、ただ音を並べるだけではなく、聴く人の心に響く表現が大切です。今回は、演奏をより感動的にするための3つのポイントを紹介します。  **1. 曲の背景を理解する**   作曲者の意図や時代...

    Kana K

    Kana K

    0
    414
    Feb 15, 2025
  • 【速いパッセージを安定して弾くコツ】

    こんにちは!かなでピアノスクールのかなです! コンクールや発表会で、速いパッセージが転んでしまった経験はありませんか?指を正確に動かすためには、ただ速く弾くだけではなく、適切な練習方法が必要です。今...

    Kana K

    Kana K

    0
    411
    Feb 17, 2025
« Back to List of Tutor's Column
Got a question? Click to Chat