今回は少し個人的なお話を交えて、コラムを書いてみようと思います。
皆さんは、どんな目的や理由でピアノを習いたい、もしくは保護者の方であれば、我が子に習わせたいと思っていますか?私はいつもそれを考えています。なぜなら、それによって提供出来るレッスン内容がかなり変わってくるからです。なので、ぜひ、皆さんの思いを体験レッスンの時でもメッセージでもいいので、聞かせてください。
さて、私の場合は、私の出生時に遡ります。私は大変な難産で仮死状態で産まれました。
その後の定期検診で、「小児脳性麻痺の可能性あり」と母子手帳に記された母は、嫌気がさして、定期検診に連れて行くのをある日やめてしまったそうです。。。。(えぇ!)
なので、私の頭の中は今もどうなのかはわかりません笑
実際、3月生まれということもあり、周りより多少の遅れがあったことは、私自身も微かに記憶があり、両親もなんだか焦っていたような雰囲気は常にありました。
母は、特別支援学校(養護学校)の教師をしていました。知的障害や身体障害を持つ子どもたち、障害の度合いも車椅子で動けない重度の子から社会生活が出来る子まで接してきました。
実際、私が子どもの頃は、母の教え子が家に遊びに来たり、私も母の職場である学校へ遊びに行ったりしていましたので、障害を持つお子さんを目にすることは私にとって特別なことではありませんでした。
母は、自分の教師としての経験から、赤ちゃんの時しっかり目を合わせられる私を見て、この子は脳性麻痺じゃないと自分の感覚を信じたそうです。
その後、周りから遅れをとる私、脳性麻痺かもしれない私に、母はピアノを与えました。(はじめに家にあったのは、オルガンだった記憶があります。ちなみに、皆さんとのオンラインレッスンで使用している茶色いアップライトピアノは私が4歳から使っている、そのピアノです。)
そして、その理由は「指を動かすことは脳に良いから」「何か一つ自信を持てるものを身につけさせたい」だったのです。
習い事といえば、「子どもがやりたいものをやらせてあげたい」「本人がやりたいことなら続けられるだろう」というお考えのご家庭は多いと思いますが、残念ながら、私の場合は、私がピアノを習いたいと言って始めたわけではありません。
それに、ピアノって難しいし、発表会は緊張します。私はそもそも人前で何かするということが好きではありません。なので、私は子供のころ、ピアノが嫌いで、やめたいと何度も言っていましたし、その事で親子喧嘩はしょっちゅうでした。ちなみにレッスンも、誤解を恐れず申し上げると、小さい頃から音大時代まで楽しいという認識を持ったことは一度もなかったです。でも、レッスンに行くのが嫌だとか、辛いとか、そういうこともなかったです。ただ単に、自分が練習したことを先生に見てもらうという認識だった気がします。多分、皆さんの習い事に対する理想とすごくかけ離れているかもしれませんね‥笑
まぁそんなこんなで、なぜ続けてこられたのでしょうか。。。
自分でもよくわかりませんが、これだけは言えるということを挙げると、とにかく母の粘り強さと、先生や学友に恵まれたということだと思います。
先生はどの方も、時には厳しくも温かい指導をして頂きましたし、音高の同級生は、友人でもあり同志のような感じでした。
厳しいと言っても、あまり練習しなさいとか言われた記憶はなく、声を荒げたり、傷つける言動をするような先生にも私はあたったことがありません。私の先生方の場合は、さらに高みを目指すための指導といった感じで、普段は穏やかで優しい先生ばかりでした。
今、母は当時を振り返り「とにかく必死だった」と言っていました。出来の悪い我が子を何とかせねば!!といったところでしょうか笑
そして現在の私は、すっかり、音楽やピアノという楽器の奥深さに魅せられていて、今のほうがコンサートにもよく足を運んでいます。もちろん学生時代のように試験のための練習に追われる日々ではありませんから、心の余裕もあると思います。
ちなみに学生の頃は、試験までに曲が仕上がらない悪夢を何度も見たりしましたよ笑
苦労も楽しさも知ってるからこその今があるとは思いますが、ピアノをやってて良かった!と今は心から思えます。皆さんもピアノをやっていれば壁にぶつかることもあるでしょう。それも何度も。そこはもう、色々工夫しながら、コツコツ コツコツやるしかありません。私が講師として力になれることがあれば、もちろん力になりますが、自分で切り拓くしかないことも沢山あります。お子さんなら音楽に関することだけではなく、練習や自分で楽譜を読むことを通して、自分で考えたり工夫する力や、継続して努力する力が身につくでしょう。発表会では、集中力や緊張に打ち勝つ自信もつくと思います。そして、人前で演奏することは、上手くいくこともいかないこともあるでしょう。それに対してどう向き合うか、と同時に大きな達成感も味わうことが出来るでしょう。それは子どもにとって大きな喜びと経験となります。私自身もまた、自分で経験して、それを実感してきました。その経験は大人になった今でも活きています。ですが、それらは日々の練習や努力から培われるものなので、練習のない、レッスンのみでの上達や達成感は、残念ながら味わうことはできません。
ピアノとは、そんな魅力的な楽器の一つです。いつか皆さんにとっての友だちのような、さらには親友のような存在になることを願っています。
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