私の先生

Chihiro.H

如何お過ごしでしょうか。
私の住んでいるバスク地方の小さい街でも新型コロナウィルスに感染した方が今現在で16人いらっしゃいます。お医者さんが感染したため、他のお医者さんにもうつり発症しました。同僚の医者や看護師をはじめ、病院で働く方々が隔離されており、これからも感染者が増えると思われます。
新型コロナウィルスが早く終息することを願います。
 
 
今日は昔受けた入試や、私の先生のことを少し書こうと思います。

 
フライブルク音楽大学を卒業してからも勉強を続けたいと思っていました。そしてマドリッドのソフィア王妃音楽院の入試を受けようと決めました。ガリーナ先生に出会い、先生が音楽院の教授をされていたからです。結果は不合格でした。私が外国人だということでもめたそうです。院長はスペイン人のための学校だからスペイン人を入れたいとのことでした。というのも、もう一人の教授、バシキロフ先生のクラスは外国人しかいなかったのです。ガリーナ先生はチヒロはスペイン人だと言い張ったそうなのですが・・。きっと私の演奏がうなるほどであればもめることはなかったでしょうし、力量不足でした。でも、不安と緊張から解放された演奏直後、留学していた弦楽器奏者の方が声をかけてくださいました。私の演奏を聴いていたバシキロフ門下生が「バシキロフ先生はこの子の演奏が好きだよ」と言っていたと。納得のいく演奏が出来ずに落ち込んでいたところ、何か希望の光を見たのを覚えています。
 
 
ソフィア王妃音楽院とはご縁がなく入ることはできませんでしたが、ガリーナ先生とはその後3年間一緒に勉強しました。あなたに私の血を分けているのよとよくおっしゃっていました。毎回泣きながらの厳しいレッスンは、まさしく血と涙のレッスンでした。先生のお話はいつも興味深いもので、師であるゴルデンヴェイゼルのことや、今の演奏はネイガウスだったらこう言うわよと怒られることも。先生の愛をひしひしと感じていましたし、出会えたことにとても感謝しています。先生もよく私のところに来て良かったわねとおっしゃっていました。何で小さい頃に来なかったの?とも・・^_^;
 
 
先生はいつも私が独り立ちできるようにレッスンをしてくださいました。私もそうありたいと願っています。依存ではなく、独り立ちできるように。決して涙のレッスンではありませんので、ご安心ください(*^-^*)
 
 
まだ出会って少ししか経っていませんが、生徒さんの笑顔や少しずつ成長していく姿が私にとって嬉しいプレゼントです。一つ一つのレッスンで私も一緒に勉強させていただき、ありがたいです。自分でしたいことを選んでする、他の人に教えることで学んでいくなどモンテッソーリの教えも少し入れています。子供の可能性は未知だなあと実感しますし、経験したこと全てが学びにつながるので様々な事に挑戦してほしいです。ピアノレッスンでは実際の音を聴いてもらったり、生徒さんの手に触れることができないのが残念ですが、楽譜の読み方など色々なところからアプローチして曲を仕上げていきます。
 
 
外出もままにならない状況だと思います。ご興味のある方や気分転換したい方、お気軽に体験レッスンをどうぞ(*^-^*)
 
This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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